2020年4月6日
ココカラネクスト
一般的に海苔と呼ばれているものはあまのりのことで、最もポピュラーな浅草のりは、日本近海に約20種あるあまのりの代表とされます。
海苔のほとんどが養殖によって生産されており、育った海によって少し風味や性質が異なるといわれています。
●タンパク質、ビタミン、ミネラルがぎっしり
海苔は、俗に「海の牛肉」といわれるほどタンパク質に富み、100g中に41.4gも含まれ、大豆をもしのぐとされます。
また、カルシウムが280mg、鉄が11.4mgと、ミネラルも豊富とみられています。さらに、100gあたり2700μgのカロテンは、ニンジンの3倍。ビタミンB群、C、E、K、食物繊維などの、含有量も全食品のなかでトップレベルといわれています。
●美肌を作り、がん予防にも
非常に豊富なカロテンは、体内に入ると必要に応じてビタミンAに変わり、抵抗力をつけウイルスや細菌から体を守るとともに、健康で潤いのある肌を作るといわれています。
血行を良くして若さを保つビタミンE、色素の沈着を防ぎみずみずしい肌を作るビタミンCも豊富とされます。
これらのビタミンは、抗酸化作用が強く、活性酸素の除去に力を発揮するといわれています。また、がんと闘う機能を強化し、体をがんから守る働きがあるとされています。特に粉のりで摂ることが勧められています。
●血圧降下、生活習慣病予防にも
海苔に含まれるペプチドは、血圧を上げる作用がある酵素の働きを抑え、血圧の上昇を防ぐとされています。
また、海苔には余分な塩分を排出する作用があるカリウムやタウリン、食物繊維なども多く含まれ、これらの相乗効果で高血圧を強力に予防するといわれています。
このほか、骨粗しょう症、貧血などの予防や治療にも有効。コレステロールを減らし、動脈硬化や心筋梗塞、脂肪肝、脳梗塞などを防ぐ効果もあるとされています。
【簡単なレシピ】
~大根と海苔のスープ~
材料(2人分)
大根・・・5cm
鶏ガラスープ・・・小さじ1/2
紹興酒・・・大さじ1/2
焼き海苔・・・1/2枚
塩・・・小さじ1/4
こしょう・・・少々
作り方
①大根は細めの短冊切りにする。
②鍋に水400ml、鶏ガラスープ、紹興酒を入れて煮立て、大根を入れて3~4分煮る。
③大根に火が通ったら、塩を加え、こしょうで味を整え、細かくちぎった海苔を加える。
大切な栄養素がもれなくたっぷり含まれている海苔ですが、1回に摂れる量が少ないのが難点。できるだけ頻繁に食卓にのせ、海苔の力を取り込んでいきましょう!
(参考文献)
丸山務(著者)『第2巻 食品と栄養の特性』,大日本印刷株式会社,2014年12月25日
主婦の友社『これは効く!食品力を120%活用する食べもの効果効能事典』,東京:大日本印刷株式会社,2018年3月31日
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]