涙にも種類がある?!涙がもたらすリラックス効果とは

2020年5月6日

ココカラネクスト

 笑いが健康に良いことは昔から知られていますが、実は泣くことも私たちの身体にさまざまな効果をもたらしてくれます。

ここでは、泣くことで得られるリラックス効果についてお伝えします。

たまには思いっきり泣いてみませんか。

■涙の種類

私たちが流す涙には3種類あります。それぞれの役割についてご紹介しましょう。

基礎分泌の涙

目の表面を常におおっている涙です。目を乾燥から守ったり、酸素や栄養を届けたりする役割があります。この涙が、不足するとドライアイの原因になります。

反応性の涙

目にゴミが入ったり、玉ねぎを切ったりしたときに流れる涙です。刺激に対する防御反応といえるでしょう。

情動の涙

怒りや悲しみ、喜びなど、心を揺さぶられる体験をしたときに、感情が涙となってあふれ出ることがあります。これを情動の涙といいます。実は、この涙を流せるのは人間だけなのです。一般的に、人が「泣く」という場合、情動の涙を指します。

■涙がもたらす3つの効果

喜怒哀楽によって流す情動の涙には、次のような効果があるとされています。

1.リラックス効果

私たちの身体には、あらゆる活動をコントロールする「自律神経」の仕組みが備わっています。人は涙を流すと、脳が緊張やストレスをもたらす「交感神経」からリラックスを促す「副交感神経」へスイッチが切り替わります。

2.ストレス解消

思いっきり泣いて、心がスッキリした経験がある人も多いのではないでしょうか。涙には、「ロイシン・エンケファリン」という脳内モルヒネの一種が含まれていることがわかっています。このロイシン・エンケファリンには、ストレスによって生じる神経反応を緩和する作用があります。

3.免疫力アップ

風邪やインフルエンザなどの病気にかかりにくくするには、免疫力を高めることが大切です。泣くと、免疫力を司るリンパ球が活性化することが報告されています。

■涙活(るいかつ)のススメ

大人になると、泣くのをガマンしてしまいがちです。最後にいつ泣いたのか思い出せない人もいるかもしれません。しかし、感情を抑圧しているとストレスが溜まってしまいます。涙とともに感情を解放させましょう。また、あえて泣く機会を設けて心身をリラックスさせる「涙活」なる言葉も誕生しています。

とりわけ効果が高いのは、「嬉し涙」と「共感」の涙といわれています。「最近泣いていない」と思ったら、泣ける映画を観たり、本を読んだりしてみましょう。登場人物が置かれている立場に強く共感できるようなテーマを選ぶのがポイントです。

心がモヤモヤとしたらガマンは禁物。思いっきり泣いて、心と身体をリラックスさせてくださいね。

【参考文献】
「涙とストレス緩和」.J-stage(参照 2019-09-03)

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