大腸がんのリスクを減らすためにすべきこと6つ

2020年6月27日

ココカラネクスト

 2016年の国立がんセンターの予測によると、新たに診断されるがんの数は、大腸がんが第一位。(※1)長期的に見ても増加傾向にある大腸がんですが、食生活や生活習慣の見直しでリスクを減らすことができます。そこで、大腸がんを防ぐポイントを栄養士が解説します。

大腸がんのリスクを減らすためにすべきこと6つ

1.野菜を食べて腸内環境を整える

欧米化した食生活や外食の増加などで動物性の脂質を食べる頻度が増え、野菜類の摂取量が減っていることが大腸がんのリスクを高めています。
野菜類ががん予防に効果的なのは、食物繊維が腸の善玉菌を増やして腸内環境のバランスを整えたり、有害物質を排泄したり、免疫力を高めたりする働きがあるから。

 さらに、野菜類の多様なビタミン・ミネラル・ファイトケミカルが体内の活性酸素を除去し、がん細胞の増殖を抑えてくれるからです。(※2)
動物性の脂質が過剰になりにくい和定食を選んだり、野菜の小鉢やサラダを一品プラスしたりすると栄養のバランスが整いやすくなりますよ。

2.積極的にカラダを動かす

運動は大腸の動きを活発にして老廃物や発がん物質の排泄を促します。また、がん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)と呼ばれる免疫細胞の働きを高めます。
運動習慣がないという人は、エスカレータやエレベータの使用を控えて階段を利用したり、少し遠いスーパーやカフェまで歩く機会を増やしたりすることから始めてみてください。無理のないペースで活動量をアップさせることが継続のコツです。

3.定期的に大腸がん検診を受ける

やっかいなことに、早期の大腸がんには症状がほとんどありません。つまり、自覚症状がなくとも定期的な検査が必要なんです。また、大腸がんにかかったことのある家族がいる人は、大腸がんのリスクが高くなることが分かっています。
怖がらず、大腸がん検査を行って予防と早期発見のためのアクションをしましょう。

4.アルコールは程々に

適量のお酒は、がん細胞を退治するナチュラルキラー細胞の働きを活性化する作用があります。しかし、お酒の飲み過ぎは、消化器官に負担がかかり、がんにかかるリスクを高めてしまうので注意が必要です。(※2)

5.塩蔵食品を摂り過ぎない

ハム・ソーセージといった加工肉、干物・たらこのような塩蔵食品を食べ過ぎると発がんのリスクが高まります。(※2)これらの食品を控えるようにし、干物を食べる機会が多い人は、生の魚をとり入れるようにしてみましょう。だしやかんきつ類の風味を利用して薄味を心がけ、素材の持ち味を楽しむ食事を心がけると、脳卒中や心筋梗塞などの病気の予防にもつながりますよ。

6.禁煙に取り組む

がんが原因で亡くなる方のうち、男性で40%、女性で5%は喫煙が原因だといわれています。(※3)さらに、喫煙量が多い程、発がんのリスクも上がります。タバコの煙は、周囲の人の発がんリスクまで高めてしまうため、家族や友人のためにも禁煙をするのがベストです。

 適切な食事や生活習慣が、未来の健康をつくります。思い当たることがあれば、少しずつ改善してみてくださいね。

【参考・参照】
(※1)国立がん研究センター がん情報サービス 2016年のがん統計予測
(※2)国立がん研究センター がん情報サービス 人のがんにかかわる要因
(※3)国立がん研究センター がん情報サービス 喫煙とがん

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[監修:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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