2020年3月4日
女子SPA!
ダイエットをする女性も多いと思いますが、「糖質ダイエットを始めたら金欠になってしまった……」と嘆く女性がいます。都内に暮らす主婦の武田美波さん(仮名・35歳)は、昨年の秋頃から糖質制限ダイエットをすることを決意。きっかけはママ友だったといいます。
◆10キロ痩せたママ友にアドバイスをもらう
「ママ友のエミさん(仮名・37歳)という人がいるのですが、彼女は1年前から糖質制限ダイエットをして10kg近くも痩せたんです。元々、少しぽっちゃり体型だったのに今では背が高いこともあってすっかりモデル体型に。私もエミさんみたいになりたい!と思って糖質ダイエットの方法を相談をエミさんにしたところ、普段の食生活をことごとく注意されたんです……」
美波さんとエミさんは娘が同じ幼稚園に通っているため、よくお茶をする仲だそうですが、まず注意されたのは美波さんが大好きなスイーツだったといいます。
「『美波ちゃんが本気で痩せたいんだったら、パンケーキは食べないほうがいい』から始まり、エミさんは次々とうちの家の食材を聞いてきてチェックするようになりました。『砂糖はやめて甘味料を使ったほうがいい』『小麦粉やパン粉は糖質の塊だから、ふすま粉やおからパン粉を使って』、『みりんも糖質が入っているからダメ。糖質オフのものを買って』など……」
◆糖質オフ食材が高すぎる
最初はエミさんの言うことを聞いて買い替えていたそうのですが、ここで思わぬ問題が起こったそうです。
「糖質オフ食材って意外と高いんですよね。甘味料は1kg3000円近くするし、おからパン粉も1kg1000円と普通のパン粉の倍。さらに『甘いものを食べるんだったらコンビニに糖質オフのものがあるから!』と言われるがままに買ったら5日分のお菓子で2000円近くしました。
『ちょっと高くて長く続けられそうにはないかも』とエミさんに言うと『ずっと今のままの体型でいいわけ? 40歳になったら今よりもっと痩せにくくなるんだよ!』『本気で痩せたくないなら別にいいんじゃない?』などと言われて、私もだんだん『太っている=悪いこと』のような刷り込みをされていったんですよね……」
しかし、それだけ食材を変えても美波さんの体重はすぐに減らなかったといいます。そこでエミさんはこんな提案をしてきたといいます。
◆ママ友に押し切られスポーツジムに入会
「エミさんが『やっぱり、食べ物だけじゃなくて運動もしないと意味がないよ!』と言ってきたんです」
そこで連れてこられたのはスポーツジム。
「私も『見学だけなら……』と言って見に行ったのが間違いでした。エミさんの口車に乗せられてあれよあれよという間に5000円の入会費を払い、月額8000円のジムの入会契約を書かされていましたね……。エミさんは専業主婦なのでしょっちゅう来れるけれど、私はパートもしているので来れたとしても週1回程度」
それでもエミさんに誘われて何度か行きましたが、パートしてジムに行って子供のお迎えに行って、さらに上の子の習い事の送り迎えも。とても夕飯を作る気にもなれず毎日、お鍋とかで済ませていたらさすがに旦那からも『また鍋? 会社の忘年会でも鍋ばかりだからそろそろ飽きたよ』と言われましたね……。
さらに、家族みんな同じメニューのものを作っているので、おからパン粉で作ったとんかつを出したら『パサパサしていて美味しくない……』と子供にも言われちゃいました」
◆お金が続かず糖質ダイエットを断念
結局、糖質オフメニューは子供たちや旦那さんにはイマイチだったそう。しかしエミさんからは「いま、何キロ痩せた?」というしょっちゅう聞かれることに、美波さんはいい加減うんざりしてしまったといいます。
「その前にお金が続かなかったんですよね。エミさんは専業主婦のセレブ妻なので高い糖質オフ食品やオーガニック食品生活を続けられるけれど、うちにはちょっと向いていないと思いました。
エミさんのように美意識が高いことは良いことだとは思うんですが、やっぱり夫と子供には『ママのご飯おいしい』と言ってもらえるほうが嬉しいので。エミさんには『糖質オフ食材のほうが子供の健康のためにもイイよ!』と最後まで言われましたが、やっぱり普通の家の家計で続けることは難しいですね」
現在、糖質オフ食材は買わなくなりましたが、甘いものを控えたり野菜多めの食事を作って健康管理をしているという美波さん。そのため、ゆっくりではありますがダイエット前に比べると4kgも体重が減ったそうです。高価な食材を揃えなくても、食生活を少し見直すだけでダイエットの効果は現れるのかもしれませんね。
<文/結城>
【結城】
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer