イーロン・マスク氏、人型ロボットの開発方針を発表

2021年8月21日

CNN.co.jp

ワシントンDC(CNN Business)米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は19日夜、「AI(人工知能)デー」と銘打ったイベントを開き、人型ロボットを開発する方針を明らかにした。

マスク氏はテスラのロボットについて、基本的には「退屈かつ反復的で危険な仕事」に対応する見通しだと述べ、「人々が最もやりたくない仕事は何だろうか」と問いかけた。

実際に発売されるかどうかや価格については明言しなかった。このロボットは人間の顔の位置に、「有用な情報」を表示するためのスクリーンを備える見通し。身長は約172センチ、体重は約57キロで、約20キロの物を持ったり時速8キロで移動したりすることが可能だ。

マスク氏は、このロボットは経済に「深い」影響を及ぼすことになると説明。肉体労働はやってもやらなくても良くなり、全住民に無条件で一定額を支給する「ユニバーサルベーシックインカム」が必要になるとの見通しを示した。

マスク氏はかねて、テクノロジーが多くの人の仕事を奪う可能性があることから、一部の人は別の収入源が必要になると警鐘を鳴らしている。

人型ロボットは長年、大衆文化の中で注目されてきたが、人間の仕事をこなす人型ロボットの開発は想像以上に難しいことが判明。AIは急速に進歩しているものの、一般的な能力では人間の幼児にも劣る。これまでのところ、ロボットの活用は工場での商品の運搬や自宅の自動掃除など、単純な環境での基礎的なタスクに限られている。