2020年7月18日
ココカラネクスト
今回はえのきについて書いていきます。
えのきの旬
えのきの旬は10~11月で、これは天然えのきの旬で晩秋ごろになります。
天然えのきは、雪が降る寒い季節、晩秋から冬にかけてが美味しい季節だと言われています。ただ、現在では生産量はほとんどなく、店頭で見かけることがあまりありません。
一般的に市場に出回っている栽培えのきは人工栽培で、細長い瓶に菌床を入れ、日光を当てず室温5度の冷蔵庫の中で栽培されるているため旬はありません。
栽培えのきは、北海道から沖縄まで全国中が産地です。
全国各地で栽培されていますが、その中でも長野県が約6割、続いて新潟県、福岡県も生産出荷量が多い地域として有名です。
一年中美味しくいただける栽培えのきは、特に秋から冬にかけてお鍋の具材として多くのご家庭で食べられています。
またこの時期は、同じきのこ類のしいたけやなめこ、しめじなども旬を迎えます。
さらに、夏場は比較的需要が低いためお買い得になることがあります。季節にこだわらず、炒め物やマリネなどで美味しくいただくのもおススメです。
えのきに含まれる栄養
・ビタミンB1
水溶性ビタミンの一種で、グルコース代謝と分枝アミノ酸代謝に関与しており、糖質をエネルギーに変える働きをしています。不足すると、エネルギーの代謝がうまく回らなくなるので、疲労感・倦怠感を覚えやすくなります。
・ビタミンB2
水溶性ビタミンの一種で、エネルギー代謝や物質代謝に関与しており、糖質や脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える働きをしています。不足すると、成長抑制や口内炎、口角炎、舌炎などが起きると言われています。
・ビタミンD
脂溶性ビタミンの一種で、腸管や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進し、骨の形成と成長を促す働きがあります。そのため、長期にわたって不足すると、骨粗鬆症性骨折のリスクが高まる可能性があります。
・GABA(γ-アミノ酪酸)
わたしたちの脳には交感神経と副交感神経があり、交感神経が活発化していると興奮状態に、副交感神経が活発化しているとリラックス状態になります。GABAは副交感神経を活発化させる神経伝達物質のひとつです。高めの血圧を正常の値に戻す作用だけでなく、リラックスや精神安定の効果もあるとされています。
・ナイアシン
水溶性ビタミンの一種で、糖質・タンパク質・脂質から、細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助する働きをします。全身の500種もの酵素の補酵素としても働いていて、エネルギー産生に関与しているビタミンです。不足すると、皮膚炎や下痢、精神神経症状が出ると言われています。
・食物繊維
えのきには不溶性食物繊維が多く含まれているので、便のかさ増しにより腸の働きを促し、便秘対策につながります。さらに、キノコキトサン(キトグルカン)と呼ばれる食物繊維の一種も含まれています。
また、脂質・糖・ナトリウムなどと吸着して身体の外に排出する働きがあることから、これらを摂り過ぎることによって引き起こされる肥満や脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・高血圧など生活習慣病の予防・改善の効果も期待できます。
加熱して食べること
ヘルシーな食材ですが、生の場合は中毒症状を引き起こすことがあるので、加熱して食べることを心掛けましょう。万能な食材ではありますが、加熱が必須なので、新鮮だからといって生で食べるようなことは避けましょう。どれだけ加熱すればいいか不安になるかもしれませんが、えのきは火が通りやすい上に、中毒症状を引き起こす成分は、少し加熱をすれば害はなくなるので安心して下さい。
お酒との相性が良い
コレステロールや油分の吸収を抑える役割があることから、お酒のおつまみの中に加えるのもおすすめです。また、えのきに含まれるナイアシンがアルコールを分解する働きも持っており、二日酔いや悪酔いを予防する効果も期待できます。歯ごたえもありおつまみとして優秀な上に、アルコール分解に必要な栄養分もあるので、お酒との相性が良いともいえます。
水洗いは必要?
きのこ類全般にいえることですが、水洗いの必要はありません。基本的にきのこを洗う必要は無く、汚れが気になる部分は切り落としてしまえば問題ありません。中には水洗が必要な種類(きくらげ、なめこなど)も存在していますが、えのきやしいたけを調理する時は洗う必要はありません。どうしても汚れが気になる場合は洗っても問題ありませんので、安心する食べ方を選んで調理しましょう。
味良し、食感良し、栄養良しの三拍子が揃った万能な食材なので、明日からの生活に是非役立ててみてください!
[文:meilong スタッフ]
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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。