2020年6月15日
ココカラネクスト
「血管力」とは血液の流れ方を調節する力のこと。この機能が正常に働くと、栄養と酸素が肌全体にスムーズに運ばれて、老廃物が排泄される機能が整います。血管力が高いと、季節の変わり目に起こりやすい肌トラブルの緩和に効果があることが分かってきました。
血管力を高める方法3つをご紹介しますので、さっそく今日から実践し、美肌効果を感じてくださいね。
血管力を高めて美肌に近づく3つの方法
1.美肌に効果的な栄養素をとり入れる
■オメガ3脂肪酸
マグロ・カツオ・アジ・さば・さんまなどの青魚にはオメガ3脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。DHAは赤血球や血管壁に柔軟性を与える働きや、血中の中性脂肪を減らす働きがあります。EPAは血管に沈着する血小板のかたまりを溶かし、血栓の形成を予防します。
植物性食品では大豆・くるみ・亜麻仁油・しそ油などにオメガ3脂肪酸が含まれています。これらの成分はDHAやEPAの前駆体となるα‐リノレン酸を含んでいます。
血液の流れが良くなると、カラダのすみずみに栄養と酸素がスムーズに運ばれ、老廃物は正常に排泄されるようになります。
■クロロゲン酸
クロロゲン酸はコーヒー・なす・ごぼう・さつまいも・ジャガイモ・春菊・プルーンなどに含まれているポリフェノールの一種です。クロロゲン酸には悪玉コレステロールを抑制する効果があり、血管に沈着する余分な悪玉コレステロールを溶かして血液の流れを良くしてくれます。
また、クロロゲン酸は抗酸化力が強く、活性酸素を抑制する作用があります。活性酸素が体内に過剰に発生すると、悪玉コレステロールを酸化させたり、動脈硬化を引き起こしたりして、血管を老化させる原因になる可能性があります。
■ラクトトリペプチド(LTP)
ブルーチーズや乳酸菌飲料に含まれているラクトトリペプチド(LTP)は、乳酸菌が牛乳を発酵する過程で発見された成分です。乳タンパク質が分解されて、必須アミノ酸がつながった構造をとっています。血圧を下げる作用や血管機能を改善して、血管をしなやかに保つ働きがあります。
2.日常的に運動をする
血管力をつけるおすすめの運動は、ウォーキング・ジョギング・エアロビクスなど、ふくらはぎをよく動かすエクササイズです。ふくらはぎの筋肉はカラダの中でも大きく、その筋肉を動かしてあげると、弛緩と収縮を繰り返して、末端の血液が心臓に戻されるポンプのような役割をします。
血行がよくなると、血管内の血管内皮細胞からの一酸化窒素(NO)の分泌が増えます。この成分は、血管を柔軟にし、血管内にできるコブや炎症、血栓の形成を予防して、血流を改善する働きがあります。血液の流れがサラサラしていると、カラダのすみずみに栄養と酸素が行き渡り、肌の新陳代謝が正常におこなわれるようになります。
3.喫煙の害を知りましょう
喫煙で体内に吸い込むニコチン・タール・一酸化炭素などの化学物質は血管内皮細胞を傷つけてしまいます。血管が弾力性や柔軟性を失うと、内壁にコブのようなかたまりができ始め、コブが大きくなると血液の流れが悪化し、血管が狭くなった箇所に血栓が詰まりやすくなります。喫煙することで酸素と栄養素をカラダ全体に運搬する機能が低下し、肌の再生能力が落ちるだけでなく、病気のリスクも上がります。血管力を上げるためには、禁煙を心掛けましょう。(※)
血管の若さと肌の美しさは比例すると言われています。血管を美しく保つことは、美肌作りにとっても大切。今日からさっそく血管力をつける3つの方法を意識してみてくださいね。
【参考・参照】
(※)e-ヘルスネット 喫煙と循環器疾患
「あすけんダイエット – 栄養士が無料であなたのダイエットをサポート(www.asken.jp)」
[監修:あすけん 管理栄養士]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。