2020年7月20日
産経新聞
兵庫県姫路市の姫路セントラルパークで3月に生まれ、コロナ禍による休園中のライブ配信で人気を集めた雌の赤ちゃんチーターの命名式が同園で開かれ、一風変わった「しばふ」と名付けられた。
チーターは生後約1カ月の4月4日に公開開始。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響を受けて9日から休園となり、公開もわずか5日で打ち切られた。
しかし、「かわいい姿を見てもらいたい」とSNSで動画のライブ配信を始めたところ「癒やされる」と一躍人気に。配信中、チーターの姿が画面から消えて地面の芝生だけが映し出される状況がたびたびあり、「しばふちゃん(仮)」と呼ばれるようになった。
サファリ営業再開後の6月1日から名前を公募したところ、集まった3017票のうち3割近くを「しばふ」が占めた。経緯を知らない人には「なぜ?」という名前だが、命名式に詰めかけた大勢のファンらは納得の表情だった。
「休園中、暗く沈んだ施設を1頭で盛り上げてくれた。感謝しかない」と福重祥一園長。誕生時の体重477グラムから今では約20倍の8550グラムに成長し、「これまでは飼育員が手厚く世話をしていたが、徐々に人間との接触を減らしていかなければ」と、少し寂しげに話していた。