嵐は本当に「活動休止」するのか、気がつけば「“少年隊”化」する可能性

2020年5月5日

週刊女性PRIME

 2011年から9年連続で開催され、昨年終了したチャリティーイベント『嵐のワクワク学校』の緊急復活が、4月30日に発表された。

 嵐は5月中旬に、新国立競技場でのコンサートを予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、その開催延期が発表された直後の朗報だ。

グループ休止時期の変更も視野に

 これまでの『ワクワク学校』は、東京ドームなどで開催されてきたが、今回はオンラインでの開催となる。現在ネットなどで展開されているジャニーズの社会奉仕活動『Smile Up! Project』の一環で、有料映像配信サービスを通じて在宅で楽しむコンテンツの第一弾にもなる(ジャニーズファミリークラブ会員:1500円、一般:2000円)。収益は医療従事者への支援活動に活用されるという。

 このイベントは、嵐のメンバーがそれぞれ「先生」となり、さまざまな話題について「授業」し、みんなで学ぶというものだが、今回の「オンライン授業」では、メンバー5人が日替わりで登場し、配信する方式。1回約20分で全5回以上の授業を予定。発表されているテーマは以下のとおりだ。

・二宮和也先生「今こそ感謝を伝えよう」
・櫻井翔先生「“新型コロナウイルス”を知ろう」
・相葉雅紀先生「カラダを動かそう」
・松本潤先生「“待つ”意味を考えよう」
・大野智先生「絵を描こう」

 嵐は2020年末でのグループとしての活動休止を予定しており、現時点ではその予定に関しての変更アナウンスはされていない状態だ。

「緊急事態宣言も、さらに延長される可能性も十分にある中、グループとしての嵐に残された時間は刻々と短くなっています。現時点ではまだ未発表ですが、責任感があり、ファン思いのメンバーが揃ったグループですから、今年の後半にオンラインでライブしていったんサヨナラというよりは、グループ休止時期の変更も視野に入れているのではないでしょうか」

 と、ある芸能ジャーナリストは言う。続けて、

「新国立でのコンサートも、本来今年の夏に開催される予定だった東京五輪を想定してのものでした。その五輪も来年に延期された今、『2020年』そのものがなかったことのように各行事やイベントが進む可能性もあります。学校も9月でのスタートが検討されているように、さまざまな予定を約半年ずらすことだってあるかもしれません。嵐の活動休止も、たとえば2021年の3月いっぱい、あるいは休止を無期限延期という可能性もゼロではありません」

解散や活動休止を公言せずに活動

 この先の嵐のあり方について、現在のオンラインでの活動がひとつのヒントになるのではと、前出の芸能ジャーナリストは分析する。

「コンサートも延期され、現状のままでは5人そろっての活動の再開は、当分、先のことになってしまいます。しかし、今回の『ワクワク学校』のように、それぞれのメンバーが個人で活動し、枠としての“嵐”を提示すれば、グループを休止せずにすむのではないでしょうか」

「解散」や「活動休止」とわざわざ公言せずに、それぞれが個人で活動しているグループが、すでにジャニーズ事務所にはいる。それは『少年隊』だ。

「少年隊は、グループとしての最後のCDリリースも、舞台に出演したのも、2000年代が最後です。2010年代はグループ活動を行なっていませんが、現在まで解散はしておらず、『少年隊』というグループは現在も存続しています。もしかしたら、アフターコロナの嵐は、活動休止は撤回するものの、“少年隊化”するかもしれません」

 嵐の活動休止のきっかけとなったのは、大野智の「少し休養したい」という希望がきっかけだった。現在の少年隊のメンバーの中では、錦織一清が舞台演出など裏方の仕事に重点をおき、表舞台での活動をほとんど行なっていない。

「大野くんも、錦織さんのように自分の好きなペースで仕事をし、松潤や櫻井くんなどほかのメンバーはこれまでの個人での仕事をより充実させればいいんです。『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)などのグループ番組は、それぞれのメンバーのコーナーを集めた形で構成すれば、番組の存続も可能となります。視聴率が読みづらい後輩グループに番組を引き継がせるより現実的かもしれません」

 曲のリリースにしても、5人揃わなくても個人でレコーディングし、のちに1曲として収録・編集することも技術的には可能だろう。 

「ファンの“密”の問題が解消されるなら、5つのスクリーンにメンバーが映し出されるビデオコンサートの進化型も実現するかもしれませんね」(前出スポーツ紙記者)

 ほかのジャニーズグループも当面は“少年隊状態”になってしまう可能性も考えられるが、グループ活動がどんな形であれ継続されるということは、多くのファンに希望を与えることは間違いない。

<取材・文/渋谷恭太郎>