2020年12月31日
Walkerplus
三宮駅からポートライナーでおよそ15分、ポートピアアイランドに位置する神戸どうぶつ王国。ここには水鳥やネコなど身近な動物から希少な絶滅危惧種まで、およそ150種が共存している。
今回はウォーカープラス編集部内でも動物愛が強めの石川が、神戸どうぶつ王国で特に人気の動物たちに会ってきた。
■フィーバー中のスナネコ兄弟
最初に対面したのは2020年8月と11月に生まれたスナネコの兄弟。あどけない姿から「砂漠の天使」と呼ばれるスナネコだが、幼い兄弟はまさに天使の愛らしさで、SNSでも話題沸騰中だ。
「王子」の愛称で親しまれる兄は赤ちゃん時代、ちょっぴり困ったような顔が印象的だったが、今では凛々しい顔つきに。生まれた時からその成長を見守り続けているため、なんだか感慨深くもある。
12月から親子揃っての公開がスタートした弟は、展示場を走り回る・木に登る・穴をほるなど、とにかく元気いっぱい。そんな赤ちゃんを常に目で追いかける母親バリーの子育てにも注目だ。
兄は人工哺育だが弟は自然哺育のため、今後は親の姿を真似ながら成長していく様子が見られるという。ちなみにスナネコは母親のみで子育てを行うため、父親のムスタは現在別の展示場にいるとのこと。
スナネコの見学は土日祝と2021年1月5日(火)までの冬休み期間中は整理券が必要。整理券1枚で兄と弟、どちらも見学できる。
なお見た目は愛らしいスナネコだが、あくまで野生動物。牙は鋭く気性も荒いため、ペットには向いていないそう。
■意外とお茶目なハシビロコウ
続いて訪れたのは「アフリカの湿地」と呼ばれる中庭の池。アフリカクロトキやフラミンゴなどさまざまな水鳥が暮らしているが、石川のお目当てはハシビロコウだ。
「動かない鳥」として知られるハシビロコウだが、ここで暮らす2羽は意外にもよく動く。この日は運よく、メスのマリンバの見事なフライングも目にすることができた。
眼光は鋭いがユーモラスなポージングや寝ぐせのような後頭部の羽毛など、見れば見るほど愛らしい。これがまさにギャップ萌えというものだろう。
ハシビロコウの生息数は現在5000~8000羽程度で、実は絶滅危惧種に指定される希少な生き物。神戸どうぶつ王国では世界でも2例しかないハシビロコウの繁殖を成功させるべく、大切に飼育している。
■チャーミングなレッサーパンダ
「アジアの森」と呼ばれるエリアには、モフモフかわいい姿から高い人気を誇るレッサーパンダが。王国には現在、陽那(ひな)・須々(すず)・レモンの3頭が暮らしている。
みんな最高にキュートだが、なかでも石川の”推しレサパン”が唯一のオスであるレモン。ちょっぴり丸顔のジャニーズ系(?)イケメンだ。しかし控えめな性格のレモンは気が強い陽那とマイペースな須々に圧倒され気味。そんなところにもたまらなく心をくすぐられる。
■独特の佇まいに癒されるカピバラ
岩場と水辺を再現した「熱帯の森」にいるのは、最強の癒し系動物・カピバラが。自由に過ごすカピバラの周りにはゆる~い空気が流れており、見ているだけで日々の疲れが癒えていくかのよう。
キュウキュウと鳴きながら石川の周りに集まるカピバラたち。「歓迎してくれているのかしら?」と喜んでいたが、飼育員さんによると「エサくれ」の合図だそう。なお動物との距離の近さも魅力の神戸どうぶつ王国では、食いしん坊のカピバラたちに好物の笹の葉を自由にあげることも可能だ。
同園では他にも絶滅危惧種に指定されるバクや、準絶滅危惧種のマヌルネコにヤブイヌなど、希少な動物たちが多数。生物多様性を守る活動を続けているという。
たくさんの動物を目にして、なんだか穏やかな気分に。動物たちの癒しパワーを改めて実感した1日だった。しかし新型コロナウイルス感染症の影響で、なかなか足を運びづらいと思う人も多いだろう。神戸どうぶつ王国ではSNSで動物や花の写真を頻繁にアップしているので、モフモフ不足の際はぜひチェックしてほしい。
取材・文・撮影=石川知京(関西ウォーカー編集部)
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