2020年12月22日
ミュージックヴォイス
活動休止まで残り10日を切った嵐。5人それぞれにスポットを当て、その功績を振り返る本連載。今回は、相葉雅紀について触れていきたい。
「SMAPと一緒にバスケがしたい!」とジャニーズ事務所の門を叩いてから24年。人々に笑顔と癒しを届けてきた相葉雅紀。相葉といえば、「優しそう」「天真爛漫」といった柔らかな印象を持っている人が多いことだろう。嵐のメンバーもその優しさに太鼓判を押しており、大野智に至っては、「あんないい人はいない」と話すほど。
そんな彼の魅力の一つは、「親しみやすさ」にあると思う。そして、どこか普通っぽさを感じさせる雰囲気。大人になるたびに純粋さを忘れてしまったりするものだが、彼はいつまでも無垢な心を持ち続けているような気がする。国民的アイドルとして、ステージの上でキラキラと輝く姿。そして、その対局にある普通っぽさを保ち続けるのは、普通でなくなることよりも難しいことのように感じる。
相葉が、自身の冠番組『相葉マナブ』(テレビ朝日系)で、グループがヒットする前のことを回顧していたことがあった。その時期について、「人のせいにしない、俺らがダメなんだって(思っていた)」と話し、その日ゲストで出演していた後輩・Snow Manに、「(メンバー同士で)揉めない。成功するまで頑張る、そうすれば、失敗じゃない」とアドバイスを送っていた。上手くいかない時は、人のせいにしてしまったり、やさぐれてしまったりすることもあるだろう。だが、相葉は、それを自分の問題として捉えて、高みを目指そうとする“強さ”がある。優しい人は強い人だと言うのをよく耳にするが、彼はそれを体現している。
また相葉は、事あるごとにメンバーへの愛をストレートに伝えてきた。活動休止発表後に、5人でメインパーソナリティーを務めた『24時間テレビ42 愛は地球を救う』(日本テレビ系)で、「僕にとってメンバーは最愛のパートナー」「世界中の感謝を集めても足りないくらい感謝している」と熱い想いを手紙に綴ったことも。長く一緒にいると、なかなか想いをストレートに伝えることに躊躇してしまったりすることもあるだろう。嵐が20年以上の時を経てもなお仲睦まじくい続けている秘訣は、相葉のこの愛情深さや真っ直ぐな性格にもあるのかもしれない。
グループ結成当初は、他のメンバーの仕事が増えていくことに焦った日々、バラエティ番組への出演の際には「喋れなかったらどうしよう…」と悩んだこともあったという。今では、『相葉マナブ』や、『I LOVE みんなのどうぶつ園』(日本テレビ系)など数々の番組で活躍し、バラエティの欠かせない存在となった。これからも、その天真爛漫さでお茶の間に笑顔を届け続けて欲しい。【かなぴす】