2020年11月20日
週刊女性PRIME
2020年大晦日の『第71回NHK紅白歌合戦』の出場歌手42組が発表された。
毎年注目を集めるのが、白組のジャニーズ出場枠。今年は昨年出場の嵐、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、King & Princeの5組に、初出場となるSnow ManとSixTONESの2組を加えた計7組となった。
マッチも紅白の候補だった!?
「今年2組同時デビューし、デビュー曲がミリオンセラーを記録したSnow ManとSixTONESは、セールス面では当然の出場といえます。でも、この2組を出場させるのなら、ほかのグループは取りやめて枠を調整するかと思いきや、昨年の顔ぶれにプラス2組の出場には、ちょっと驚きました」
と、あるテレビ誌記者は語る。ちなみに、ジャニーズの7組出場というのはSMAP、TOKIO、V6、嵐、関ジャニ∞、Sexy Zone、そして近藤真彦が白組のトリを飾った2015年以来になる。同記者は、その5年前の顔ぶれに注目する。
「結果的にSMAP最後の紅白出演となった年ですが、この年はマッチのデビュー35周年だったので、白組のトリはマッチが飾りました。あれから5年、今年はデビュー40周年という記念すべき年でしたが、5年不倫が発覚。しかも紅白出場歌手が発表された16日の深夜に、不倫を認め無期限の活動自粛を発表しました。
結局、来月2日の『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)の出演もなくなりましたが、もしかして紅白にも出場予定だったのでは!? なんて声もありました。だとしたらジャニーズ枠はどうなっていたんでしょう。“スノスト”は同時デビューのインパクトをもう一度、ということで2グループで1組だったかもしれませんね(笑)」
一方、紅組の出場者を眺めてみると2009年からなんと12年間連続で出場してきたAKB48が落選した。彼女たちは今年の前半にシングル『失恋、ありがとう』をリリースし、これまでと変わらずミリオンを記録している。しかし、コロナの影響で握手会などの“直接会えるイベント”ができなくなった影響もあってか、その後のリリースはストップしている。
「一般的な人気の流れは、乃木坂や日向坂など“坂道シリーズ”に移っていることもあり、また今回初出場を決めたNiZiUなど、新しいガールズグループの台頭もありました。AKB48の落選は、時代の流れというしかありません。とはいえ、ほかにも近年ヒット曲がなくても出場している歌手もいるわけですが、“若手女性グループ”という枠でいうと優先順位が低くなってしまったのではないでしょうか」(音楽雑誌記者)
有力視されたアーティストの落選
NiZiUに加え、BABYMETALも初出場を決めた。こちらは女性のメタルダンスユニット。今年で結成10周年を迎え、海外でも活躍する2人組だ。
「NHKは以前からBABYMETALにオファーしていたとコメントを出しています。NiZiUもそうですが、純粋なアイドルグループというよりは、アイドルの要素を持ったアーティストです。彼女たちは海外での活動がメインでしたが、コロナの影響で日本にいるということも出場の決め手になったかもしれません。そのため、有力視されていた楽器を持たないパンクバンドとして有名なBiSHがはじき出された、という見方もあるようです」(同前)
出場が有力視されていたが落選したアーティストはBiSHだけではない。ヒップホップユニットの『Creepy Nuts』(クリーピーナッツ)や、スリーピースロックバンドの『ヤバイTシャツ屋さん』、シンガーソングライターの岡崎体育などの出演を楽しみにしていたファンは多いはずだ。
「ヤバTは落選直後に、“僕たちは既に2021年の年末のスケジュールを空けております”とツイートしていました。もはやファンにとっては落選はおかしい!とい状況になっています。NHKは毎年、選考理由を“総合的に判断”としていますので、支持する年齢層に偏りがあったのかもしれません。『香水』がヒットした瑛人や、『鬼滅の刃』でブレイクしたLisaのように、一気に幅広い層に知れわたれば文句なしということでしょう」(前出・テレビ誌記者)
そして今年の紅白で最大の注目となるのは、やはり嵐になるのではないだろうか。嵐の紅白への貢献度は高く、2010年から2014年まで5年連続して白組の司会を務め、16年には相葉雅紀、17年には二宮和也、18年と19年は櫻井翔が個人で白組のリーダーを務めあげた。今年は活動のラストイヤー、しかも“最終日”ということで紅白での生パフォーマンスが期待されたが、中継になると言われている。
「無観客開催となりますが、今年はコロナでおうち時間での年越しとなる家庭が増えるでしょうから、視聴率も全体的に上がるのではと見られています。それだけに嵐の大トリがなくなったいま、視聴者をガッカリさせないよう、事前収録や中継など、無観客ならではの工夫で、追加の目玉やサプライズも準備しているかもしれませんね」(同前)
今年も残すところあと約1か月。コロナ禍での無観客紅白、嵐のラストデー&ラストライブ、歴史を刻む1日となるだろうかーー。
〈取材・文/渋谷恭太郎〉