2020年10月13日
文春オンライン
10月2日、ジャニーズ事務所はJr.内ユニット「宇宙Six」の山本亮太(30)の専属契約解除を発表した。残りのメンバーである松本幸大(31)、江田剛(32)、原嘉孝(25)の3人が“連帯責任”という形で解散を申し出たこともあり、3日付で宇宙Sixは解散することになった。理由は山本が“闇スロット店”に頻繁に出入りしていた事実が「文春オンライン」の取材で明らかになったからだった。同時に、乱倫な女性関係も発覚した。
山本も一員だった「宮田会」メンバーへの事情聴取
ジャニーズタレントが起こした前代未聞の違法賭博事件。闇スロット店に複数回通っていたことが裏付けされた場合、3年以下の懲役が科される常習賭博罪で立件される。複数回通っていたことの裏づけが難しくても、50万円以下の罰金が科される単純賭博罪にあたる犯罪行為だ。報道後、ジャニーズ事務所は他の所属タレントにも“事情聴取”を行ったという。スポーツ紙芸能記者が明かす。
「事情聴取を受けたといわれているのは、Kis-My-Ft2の宮田俊哉(32)を慕うメンバーで構成されている『宮田会』です。元宇宙Sixの山本も宮田会の一員だった。この会のメンバーはとても結束が強く、仲が良いので、“違法賭博”が仲間内で蔓延していないか、事務所も気が気ではなかったのでしょう」
宮田会はKis-My-Ft2の玉森裕太(30)と北山宏光(35)をはじめ、Snow Manの目黒蓮(23)と佐久間大介(28)、Travis Japanの川島如恵留(25)と吉澤閑也(25)、元MADE稲葉光(29)ら同世代ジャニーズを中心に構成されている。
A.B.C-Z塚田僚一(33)も、自分でも「塚田会」という集まりを持っているが、アニメ好きなHey!Say!JUMP薮宏太(30)とともに「宮田会」の集まりに強引に合流。2人が宮田会に参加する際は「宮田会改」と呼んでいるという。
宮田会の実態は“宮田くんファン”の集まり
違法賭博に関して事情聴取を受けたと聞くと、危ない遊びに手を出している“ヤンチャ系ジャニーズ”の集まりなのではないかと勘ぐりたくなるが、内実は少々違うようだ。
「宮田会メンバーはみんな宮田くんのことが大好きで、実態は“宮田くんファン”の集まりと言っていいかもしれません。『宮っち大好きジャニーズが集まってご飯を食べる会』です。プライベートで一緒に食事をしたり、頻繁に連絡を取り合ったりしています。LINEグループもあって1日に何十通もメッセージが飛び交っているそうです。中心になっている宮田くんがヤンチャとは程遠いキャラクターなので、宮田会自体はほのぼのとした集まりですよ」(女性誌編集者)
「オタクでもジャニーズになれる」を証明した宮田
宮田が所属するKis-My-Ft2は、結成が2005年。今年は結成15周年にあたる。デビュー前は主にタッキー&翼、嵐、KAT-TUNのバックダンサーを務め、2011年に「Everybody Go」でCDデビュー。SMAP、嵐、少年隊、TOKIOと、次々に看板グループが活動を休止していくなか、1人もメンバーが脱退することもなく続いている稀有なグループで、ジャニーズ事務所の次なる屋台骨のひとつとして大きな期待がかかっている。
しかしスポーツ新聞芸能デスクは、「グループのなかでも宮田くんはちょっと異質」と解説する。
「宮田くんは“筋金入りオタク”なんです。女性アイドルを描いたアニメ『ラブライブ!』シリーズのファンである“ラブライバー”を自称していて、声優らが出演するコンサートに通っては、過激な応援ダンスのオタ芸も披露しています。フィギュアについての造詣も深い」
“オタクの聖地”秋葉原での目撃情報も多数ある。「ぴったんこ★カンカン」(TBS系)のロケで秋葉原を訪れた際には、スタッフを差し置いて宮田がハイテンションで案内していた。
「ジャニーズがロケをすると、たくさんの女性から声をかけられるものなのですが、宮田くんに声をかけてきたのは“秋葉原系”の男性ばかり。『俺らもラブライバーですよ』と声を掛けられて、『ヨーソロー』(「ラブライブ!」キャラの決めゼリフ)と返したのには驚きました。オタクでもジャニーズになれることを証明したのが宮田くんなんです。ヤンチャなジャニーズが宮田くんを慕っていることが意外なくらいです(笑)」(テレビ関係者)
「宮っちは大好きな友達です」と話していた山本
そんな“ジャニーズの異分子”宮田の人望は厚い。2018年に宮田のサプライズ誕生パーティーが行われたことがあったが、企画したのは契約解除になった山本だ。
「山本くんは『宮田くんはセンスがいい。仕事の事も話せるし、本当は宮っちは大好きな友達です』(2018年8月「Kis-My-Ft2キスマイRadio」文化放送)と話していました。Travis Japanの川島くんも『どんなときも笑いや後輩のことを考えて場の雰囲気を動かしてくれるムードメーカー』(2018年8月「Kis-My-Ft2キスマイRadio」文化放送)と絶賛していましたし、吉澤くんにいたっては、実兄と宮田くんが小学校の同級生だという縁で、赤ちゃんの頃に宮田に抱っこしてもらっている仲だそうです」(スポーツ紙芸能記者)
Snow Man佐久間の“宮田愛”
Snow Manの佐久間は自身もアニメ好きの“ラブライバー”であることもあり、4歳年上の宮田とは自他共に認める大親友だという。
「佐久間くんはオフの日に宮田くんを海外旅行に誘ったことがあったのですが、宮田くんが忙しく断られてしまった。すると佐久間くんも『宮っちが日本にいるなら、僕も日本にいよう』と旅行を取り止めたそうです。2人は多い時だと週5回は会い、連絡も毎日のようにとっているそうです。佐久間くんは『宮田くんは後輩が粗相をした時でも、怒ったりせず、冗談っぽく注意して優しくフォローしてくれる』(2019年11月「素のWoman」文化放送)と“宮田愛”を語っていたこともあります」(同前)
玉森は“宮田の嫁”と呼ばれることも
なかでも宮田を最も愛していると言われるのが、同じKis-My-Ft2の玉森だ。
そもそも、Kis-My-Ft2は北山、藤ヶ谷太輔(33)、横尾渉(34)のいた「Kis-My-Ft.」と宮田、玉森、二階堂高嗣(30)、千賀健永(29)のいた「A.B.C.Jr.」が合体して誕生したという経緯がある。そのため、当初からフロントが玉森、北山、藤ヶ谷で、バックが宮田、横尾、二階堂、千賀とグループ内に“格差”があるのだ。
「バックの4人があまりに目立たないということで、中居正広プロデュースで2013年に『舞祭組(ぶさいく)』としてユニットを組んでデビューしました。それでも取材などではフロントの3人に質問が集中してしまいます。舞祭組メンバーは笑顔も少なく、暗い雰囲気がにじみ出てしまうときもある。だけど、宮田だけは必ず笑いをとって和ませてくれるんです。
フロントとバックと格差が生まれても、宮田はA.B.C.Jr.時代から態度が変わらない。フロントの中で一番若い玉森にとって、宮田は昔から頼れるお兄ちゃんなんでしょうね。『小学校の時からの友達』と宮田に信頼を寄せています。2人は互いの家にお泊まりする仲ですよ」(アイドル誌記者)
2人で歌う「BE LOVE」で宮田が玉森にプロポーズするパフォーマンスを見せる事から、ファンのなかで玉森は“宮田の嫁”と呼ばれることもあるほどだ。
同じくKis-My-Ft2北山が宮田と仲を深めたのは、宮田が主催するフットサル大会「宮田カップ」に参加した事がきっかけだ。
「一時期、北山が『ネコを飼いたい』と言っていたことがあったのですが、それを聞いた宮田が九州土産でネコの置物をプレゼントした事がありました。宮田も同じものを持っているそうで、北山は『お揃いだ』と喜んでいました。でも、そのネコの置物の名前は『タマ(玉森)』。ここにもグループ内格差はあるようです(笑)」(テレビ関係者)
恵まれない状況でもオタクを貫く“ブレない強さ”
宮田がこれほど人望を集める理由はどこにあるのだろうか。
宮田は「堂本光一くんみたいな王子様になりたい」と12歳でジャニーズに入所したが、その道のりは恵まれたものではなかった。
「ジュニア時代は『田組』や、その後継ユニット『田んぼ組』に入れられていました。田組は名前に『田』が入っているからという理由だけで集められた適当すぎるユニットでした。しかも念願叶ってデビューしたKis-My-Ft2でもバックメンバーだった。だが宮田は、迷うことも腐ることもなく、ブレずにオタクを貫いたんです。商売柄、格好を付けざるを得ない同世代のジャニーズにとって、宮田くんの飾らないところがうらやましく魅力的に見えるんでしょうね」
10月2日に公開されたアニメ映画『劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~』では念願のアニメ声優デビューも果たした。“ブレない強さ”を武器に、各方面で活躍する宮田。9月に発売された最新シングル「ENDLESS SUMMER」では、かつてほどフロントとバックの格差は感じられない。
宮田はジャニーズの潤滑油
「後輩が先輩を『くん付け』で呼んでいるのでフランクそうにも思えるジャニーズですが、体育会気質もしっかりある。しかし入所年月やデビューの順番で、その関係は結構複雑なんです。そんな中で宮田くんは後輩と『宮田会』で交流する一方、ジャニーズを去った中居や堂本光一、滝沢副社長、嵐の二宮和也と先輩からもかわいがられている。先輩、後輩に関わらず、フランクに笑顔で接する宮田くんはジャニーズの潤滑油になっているんです」(テレビ誌記者)
ジャニー喜多川氏が亡くなり、現在もジャニーズ事務所は大きな変革期の只中にある。 “オタクの星”宮田俊哉は、そんな次世代ジャニーズの隠れたキーマンなのかもしれない。
(川田 南雲/Webオリジナル(特集班))