2020年5月6日
朝日新聞デジタル
トンボや魚の展示施設「四万十川学遊館」(高知県四万十市)から、見習い館長の雌ネコ「クロ」が消えた。
真っ黒な毛と金色の目が女性や子どもたちに人気だった。同館では、クロを懸命に捜している。
クロは5月3日朝、姿が見えなくなった。いつもは小さなおりのベッドで暮らしていた。新型コロナウイルスの影響で同館は休館中だった。そのため館内で放し飼いだったという。少し開いていたドアから外に出たらしい。
同館のスタッフが、池や敷地、近所を捜したが見つからない。3日夜は、ほぼ徹夜でクロの帰りを待ったが帰らなかった。「ネコを捜しています」と写真付きのポスターを作り、SNSで情報を呼びかけている。
クロは2017年6月、市道で保護された。重い眼病を患っていたが、その後回復し、人気者になった。「ネコ館長」をめざし、事務所の警備や閉館後の館内のパトロールの仕事をしていた。
クロはピンク色の首輪をしていた。呼ばれると尻尾をピーンと立てて反応するという。世話をしている野村彩恵さん(35)は「クロはきっとパニックになって、帰る道がわからず、どこかにじっとしていると思う。早く見つけてあげたい」と心配している。クロの情報は同館(0880・37・4110)へ。(笠原雅俊)