妊婦や高齢者ら向け「優先タイム」 イオンが大阪で設定

2020年4月25日

朝日新聞デジタル

 大阪府内のスーパー「イオン」「イオンスタイル」「イオンエクスプレス」の計35店舗は26日から当面、妊婦や高齢者、身体障害者らが優先的に入店できる時間帯を設ける。

 府の要請に応え、新型コロナウイルス感染の重症化リスクが高い客に混雑を避けて買い物をしてもらう。運営するイオンリテールが25日発表した。

 時間帯は店舗が比較的すいている午後2~3時で、「ゆうゆう優先タイム」と名付ける。ただし、客が対象かどうかを入場時に確認するような仕組みはとらず、一般の客も買い物できる。担当者は「強制はできないので、お客様に(優先時間帯の)意識をもってもらえれば」と話す。

 また、毎月20日と30日はイオンのクレジットカードなどで支払うと多くの商品が5%割引になる「お客さま感謝デー」としているが、今月30日は実施せず、来月以降に延期する。

 イオンとイオンスタイルの計31店舗では、混雑が激しくなった場合、客に店舗の外で待ってもらう入場制限も実施するという。

 関西2府4県でスーパー約80店を展開するイズミヤ(大阪市)も25日、開店後の1時間について、妊婦や高齢者、身体障害者が安全・安心に買い物ができる時間帯にするとホームページ上で明らかにした。開店時刻は午前9~10時で、店舗によって異なる。混雑がピークになる正午前後や午後6時前後を避け、午後1~4時ごろに来店するよう呼びかけている。

 ほとんどの店舗が24時間営業の「スーパー玉出」は26日から、午前8~9時を高齢者や妊婦の優先時間にする。ほかの客も拒まないが、来店時間をずらすよう促す。混雑時の入店制限も同日開始し、レジに20人程度並ぶと新たな入店を止め、店外で待ってもらう。商店街など並びにくい場所の店舗では再来店するよう案内するという。

 イトーヨーカ堂は25日、スーパーの優待日「ハッピーデー」を当面休止すると発表した。毎月8、18、28日にクレジットカード「セブンカード」や電子マネー「nanaco(ナナコ)」などで支払うと大半の商品が5%割引になるが、休止して混雑の緩和を図る。

 また、店内のポスターでは、食品売り場の混雑時に入店制限する可能性を知らせ、1~2人の少人数での買い物を呼びかけている。ホームページ上では、店舗ごとの混み具合を確認できるようにした。(生田大介、加茂謙吾)