嵐「手洗いダンス」は絶賛も“2密状態!”の新国立フェス大ピンチ!!

2020年4月9日

日刊大衆

 3月29日から4月1日にかけて、ジャニーズ事務所公式YouTubeチャンネルが、『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』という企画動画を配信。連日多くの人気グループがそれぞれのパフォーマンスを披露していたが、特にSNSで注目を浴びたのは、各グループが躍る『Wash Your Hands』という、“新型コロナウィルス対策の手洗い運動”を啓発するダンスだった。

「特に最終日の4月1日は、あの『嵐』が登場。ダンスのみだった他のグループとは違い、本人ボーカルの特別バージョンを披露したことで、話題を呼びました。歌唱後も、“実際に手洗いを実践しよう!”と、洗面所で厚労省が推奨している“正しい手洗い”法で丁寧に洗う姿を公開。いろいろな仕事が立て込んで多忙を極めていると思いますが、コロナウィルス感染防止の啓発運動に努める姿に心を打たれた視聴者も多いようです」(WEBライター)

 動画のコメントには、「これで手洗いの意識が高まる人も多い」、「子供たちとマネしてます!」、「出てくれてありがとう!」と、多くの感謝の言葉が寄せられていた。

「ここまでファンサービスやコロナウィルス対策に力を入れてくれている姿を見ていると、本当に5月の新国立競技場のライブも、どうにか成功して欲しいですね……」(前同)

■『アラフェス』はコロナの猛威に打ち勝てるのか

 嵐は、5月15日と16日に東京・国立競技場で『アラフェス2020 at 国立競技場』の開催を予定している。新国立競技場の収容人数は約8万人。2日間合計で16万人という、超大規模なライブになる。

 五輪の延期にともない、期間延長もささやかれているが、本来なら今年は活動休止予定の嵐にとってラストイヤー。今回のライブも、全力を出し切るつもりだろう。

 しかし、3月7日には新型コロナウィルスの影響で緊急事態宣言も発令され、状況は厳しくなっている。多くのイベントは中止や延期になっており、同じ東京の大規模会場である東京ドームで4月4、5日に開催予定だった『THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR』も、延期が発表されている。

「コロナウィルス感染拡大の防止については、“密閉”、“密集”、“密接”の『3密』を避けることが非常に重要だと言われています。それらを避けることで、オーバーシュート(爆発的患者急増)を回避しようというわけです。

 特に人が集まる東京都は“感染拡大警戒地域”に該当すると専門家会議で報じられています。それもふまえて小池百合子東京都知事は、東京都民に向けて『NO!3密』を各メディアで呼びかけていますよね。そして、ライブハウス、コンサートホールといった多くのイベント会場は、残念ながら『3密』に該当してしまいます。

 しかし、3月26日の『女性自身』(光文社)によると、専門家が“新国立競技場は屋外施設”、“風が抜ける構造で換気もしっかり行われるから、集団感染リスクは下がると考えられる”という見解を示しています。つまり、『3密』のうち換気はしているので“密閉”ではない『2密』状態かもしれません……」(女性誌記者)

■『3密』を避ければいいわけではない

『3密』に該当しなければ、安心して開催できるのか。編集部は、新国立競技場がある新宿区の新宿区役所の健康部健康政策課に話を聞いた。

「確かに、新国立競技場は『3密』には該当しないかもしれません。

 しかし、勘違いしないでいただきたいのですが、“3密のどれかが欠けていれば大丈夫”というわけでは決してありません。『2密』でも、じゅうぶんにリスクはあります。

 政府の専門家会議で、国立感染症研究所長の脇田隆字氏は“10人以上集まるイベントや集会を避けるべき”と提言しています。まず“集会を避けること”を推奨しているわけですから、決して、“屋外なら安心”ということではありません。

 最終的には、国の専門家会議の内容をふまえて、主催者側に判断して欲しいですね」(新宿区役所・健康部健康政策課担当者)

 また、懸念材料として、新国立競技場の構造上の問題が考えられると話すのは、スポーツ紙記者。

「新国立競技場は、確かに換気もいいし、8万人のキャパシティを誇ります。しかし、実はコンコースからの通路がかなり狭く、座席の間隔も、途中抜けが困難なほど狭い。くわえて、嵐のコンサートであることを考えると、人が密集することは避けられないでしょう。

 また今、『3密』加えて危険だと言われているのが、大声を出すこと、そして歌を歌うことです。それらは飛沫感染のリスクを格段に上げる。新国立競技場のかなりの密集状態で、大勢が嵐の曲を歌う――どう考えても、良い状況とは言えないですよね。

 もちろん、嵐サイドもその辺の事情は重々承知のはず。前出の『女性自身』でも、松本潤(36)が関係者と打ち合わせを重ねていることが報じられています。入場前後の手洗いの徹底、アルコール除菌、サーモチェックにマスクや手袋の装着。感染防止対策は、可能な限り行うでしょう。『手洗いダンス』を見てコロナ対策の意識を高めたファンも、一丸となって協力してほしいものですが、最終的にどうなるのか。緊急事態宣言まで出た今、ジャニーズサイドがコンサートを強行することは考えずらい。コロナウイルスの感染拡大が、劇的に改善しない限り、開催は難しいと思われますが……」

 はたして、新国立競技場で、嵐の雄姿を見ることはできるのだろうかーー?