2020年4月3日
ココカラネクスト
近年増加している女性特有のがんである「乳がん」や「子宮がん」。
これらの危険因子のなかには、女性ホルモンの影響など、どうしても避けようがないものもあります。
しかし、生活習慣に潜む原因は、その改善で減らすことができます。
そこで、女性特有のがんになりやすいNG習慣と、予防のためにとり入れてほしい方法について解説します。
女性特有のがんを引き起こしやすいNG習慣5つ
1.タバコを吸う
タバコの煙には200種以上の有毒物質が含まれていて、そのうち60種以上に発がん性があるとされています。これらの有害物質は主に肺からとり込まれるのですが、胃や腸などからも吸収されます。また、血液に乗って有害物質が運ばれるため、子宮のようにタバコの煙が直接触れない部位の発がんリスクも上昇してしまいます。(※1)
吸っている人は禁煙をし、吸っていない人はこれから吸い始めないようにすること。
受動喫煙(他の人が吸っているタバコの煙を吸うこと)も、がんのリスクになるので、できるだけ避けるようにしましょう。
2.適量を超えてお酒を飲む
乳がんのリスクは飲酒量に比例して高くなることが確実とされています。がんのリスクの少ない飲酒量は、純アルコールにして1日10g程度。
市販のお酒に当てはめるとアルコール度数3%の缶チューハイ1本分くらいです。お酒は控えめにするよう心がけてくださいね。
3.脂っこいものが好き
トンカツ・ファストフード・ケーキなど、動物性脂質たっぷりの食べ物を好む人は多いはず。ですが、動物性脂肪をとり過ぎると乳がんの発生リスクが高まることが分かっています。(※2)
できるだけあっさりした調理法のものを選んだり、魚料理を選ぶようにしましょう。
4.高塩分で偏った食事ばかりを食べてしまう
塩辛などのような高塩分食品をとり過ぎると、発がんリスクを上げる可能性があります。
好きだからといって過剰に塩辛いものを食べたり、肉だけ、麺だけというような偏った食事を続けることは止めましょう。塩分控えめ(男性8.0g未満/女性7.0g未満)(※3)を目指し、さまざまな食品をバランスよく食べることが大切です。
5.運動不足で肥満気味
現代人の身体活動量は低下していますが、食生活は欧米化し、豊かになっています。すると、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、アンバランスな状態に。この状態が続くと肥満に陥りやすくなります。肥満は、乳がんや子宮がんのリスクを上昇させるので注意が必要です。
女性特有のがんを遠ざけるためにとり入れたい習慣4つ
1.食べ過ぎを避け、動物性脂肪は控えめに
食べ過ぎると肥満になりやすく、女性特有のがんの発生リスクが上がってしまいます。食事は腹8分目を心がけるように意識すること。乳製品やお肉のような動物性脂肪はほどほどにし、青魚などの良質の油を食事にとりいれるのがおすすめです。
2.大豆・大豆製品をとり入れる
乳がんのリスクのひとつとして、女性ホルモンであるエストロゲンに長期間さらされることが挙げられます。(※4)しかし、大豆・大豆製品を多く食べる日本人には乳がんの発症率が少ないことから、大豆製品中に多く含まれるイソフラボンが体内のエストロゲンに対抗し、発がんを予防するのではないかという仮説があります。(※2)
また、豆腐などを使ったメニューにすると、摂取カロリーを抑えやすいというメリットも。積極的にとり入れてみてくださいね。
3.野菜や果物をとり入れる
野菜をたっぷり使ったメニューは、脂質のとり過ぎを抑えて肥満を遠ざける献立となり、乳がんの予防に役立ちます。また、野菜や果物をとり入れた食生活は、がんだけでなく、生活習慣病の予防にも有効であることが知られています。
4.適正体重を保つ
太り過ぎはがんのリスクを高めますが、体重を減らし過ぎても発がんのリスクが高まることが分かっています。適正体重を保ち、食事と運動の面から体重をコントロールすることが大切です。
女性特有のがんを予防するには、喫煙・飲酒の習慣を改め、バランスのよい食事と適度な運動が欠かせません。思い当たるNG習慣があったら、少しずつ意識を変えていくようにしましょうね。
【参考・参照】
(※1)e-ヘルスネット 喫煙とがん
(※2)保健指導リソースガイド 乳がんの原因は「欧米型食事」? 乳がんを予防するための生活スタイル
(※3)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年度版)の概要
(※4)鳥取県医師会 女性ホルモンとがん-エストロゲンの影響
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[監修:あすけん 管理栄養士]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。