2020年1月6日
サンケイスポーツ
関ジャニ∞の元メンバーでミュージシャン、渋谷すばる(38)が2018年末にジャニーズ事務所を退社後、初のインタビューに応じた。欧米、アジアの世界各国を旅して音楽作りに没頭するすばるをサンケイスポーツがロンドンで直撃。28日に開幕する初のソロライブツアーを前に「たくさん刺激を受けています。世界中で見て感じたことを素直に表現していきたい」と新年の誓いを掲げた。3月17日に行う地元・大阪での追加公演も発表し、ファンとの再会に胸を躍らせている。
世界各国で見て感じたものを自身の音に昇華していく。ロンドンの街にたたずむミュージシャンは、音楽職人のような風格を漂わせていた。
「以前は海外に行くことがなかなかできなかった。それこそ音楽以外のこともやっている限られた時間の中で音楽をやらざるを得なかったので、環境が変わって旅に出て、これからこういう生活になっていくのかなというような気持ちです」
ソロへの転向から2年目。世界各国で音楽の知識を養ったすばるが、滞在先のロンドンで“満を持して”初めて思いを口にした。
現地では楽器街で有名なデンマーク・ストリートを訪れ、1953年のアンプを使ってエレキギターを“試し弾き”。「すごい音だ」と感激のあまり爆笑すれば、希少なアコースティックギターを手に「これだけ楽器に触れるのは珍しいかも。刺激的すぎます」と子供のようにはしゃいだ。本場のスタジオも視察し、「みんな温かい。ロンドンはいろんな人種の方がいるので、分け隔てなく平等の精神。音楽仲間的な感じがいい」と感謝した。
関ジャニ∞時代から楽曲を作り、歌唱力に定評があったすばるは、音楽を究めるために22年間在籍したジャニーズ事務所を2018年末で退所。
グループから巣立ち、ソロに転身した後は、マレーシア、タイ、カンボジア、ベトナム、シンガポールと東南アジアを放浪しながら曲作りに没頭してきた。タイからカンボジアに移動する際は約6時間、普通列車に揺られた。窓際から発展途上の様子を目の当たりにし、「すごい景色が印象的でした」とアイドル時代には味わえなかった感慨をかみしめた。
19年4月には外資系レコード会社、ワーナーミュージック・ジャパン内に自主レーベル「World art」を設立し、同10月には第1弾アルバム「二歳」を発売。
昨年は米ロサンゼルスからシカゴ、ロンドン、パリと旅し、「アジアで音楽を聴く状況になかったので刺激は多い」と手応えを実感した様子だ。
この日、“ファンへのお年玉”としてソロライブツアーの追加公演を発表。3月17日に地元・大阪の舞洲スポーツアイランドでも開催する。
新年を迎え、ソロアーティストとして本格的にライブで走り出すすばるは「旅は続けていきたい。海外で出会った気の合った仲間たちとみんなで音楽をやろうぜ、という風な形を作っていきたい」と瞳を輝かせる。
五輪イヤーの2020年、すばるは国境なき規格外の音楽を世界に発信する。