自己肯定感が高いほど運動能力が高い 北海道教委調査

2022年3月1日

毎日新聞


 自己肯定感が高いほど、運動能力が高い――。北海道教委が24日に発表した小中学生対象の体力調査で、こんな実態が浮かんだ。

 道教委は、小学5年と中学2年を対象に実施された「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)で、道内14地域別の結果をまとめた。運動能力を総合評価する体力合計点で、宗谷管内が「中学2年男子」の1位となったほか、檜山管内では「小学5年男子」「同女子」「中学2年女子」が、未実施の昨年を除き6年連続トップとなるなど檜山の突出ぶりが目立った。

 檜山の運動能力が高い要因について、道教委は、きめ細かに実態を把握し、授業改善のサイクルが確立されている▽体育の授業で振り返りの場面を設け、自分の動きの成長を感じて「自己肯定感」が向上するように工夫されている――などとしている。

 実際、児童・生徒に行ったアンケートに自己肯定感が高い実態が表れている。「自分にはよいところがあると思うか」を尋ねたところ「当てはまる」「どちらかと言えば当てはまる」は、小5男子では全道平均75・3%に対し、檜山管内が3・6ポイント高い78・9%、小5女子も4・9ポイント高い76・6%だった。中2男子では2・7ポイント高い76・5%で、中2女子は12・7ポイントも上回る76・2%と突出していた。

 道教委は「体育の授業で自分の動きの向上を実感している児童・生徒は、スポーツや体育の授業を好みやすく、挑戦心や自己肯定感が高いため、体力合計点が高い」と分析。「体力向上には挑戦心や自己肯定感の育成が必要」とする。児童・生徒の体の動きを記録した動画を活用するなどして「できなかったことができるようになった」と実感できる授業に改善するとしている。【源馬のぞみ】

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