《大河抜擢》松本潤はジャニーズで“何番目”に偉い?「重要なのは滝沢秀明副社長より〇〇なこと」

2021年2月15日

文春オンライン

 昨年いっぱいで活動を休止した嵐の松本潤(37)が、2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」で主演を務めることが発表された。

 昨年11月にオファーを受けた松本だが、引き受ける決断をしたのは今年に入ってからだという。「うれしかったのと同時に、大きな不安も感じました。そんな大役を自分が務め上げられるのかと」と正直なコメントも発表している。

 ジャニーズ事務所の所属タレントが大河ドラマの主演を務めるのは、1993年「琉球の風」の東山紀之(54)、2004年「新選組!」の香取慎吾(44)、2005年「義経」の滝沢秀明(38)、2014年「軍師官兵衛」の岡田准一(40)に続いて5人目。“次”とみられていたのは木村拓哉(48)であり、2016年いっぱいでSMAPが解散した後は俳優業をメインに活動してきたが、大河ドラマの出演経験は実はまだない。今回の松本の主役抜擢は、ジャニーズ事務所内の序列に大きな変化が起きた証だという。

「2023年は木村拓哉じゃないかと言われていた」

「正直、驚きました。NHK大河は2020年の『麒麟がくる』の主演が長谷川博己(43)、2021年の『青天を衝け』が吉沢亮(27)、2022年の『鎌倉殿の13人』が小栗旬(38)と主演が決まっています。そして2023年は満を持して主演・木村拓哉が実現するんじゃないかと言われていたんです。ところがふたを開けてみれば後輩の松潤が主演。これは、ジャニーズ内部での両者の序列がハッキリ逆転したことの現れでしょう」(スポーツ紙芸能デスク)

 木村は長年フジテレビの月9とTBS作品に交互に主演してきたが、フジテレビのドラマが軒並み苦戦しているここ数年はテレビ朝日の連続ドラマにも出演するようになった。木村のテレビ朝日での連ドラ主演は2015年の「アイムホーム」が初めてだが、前年の開局55周年記念作品「宮本武蔵」でも主演を任されるなど、三顧の礼で迎え入れられた。

「もったいぶっている間に旬を逃した感」

「キムタクは、もったいぶって大河出演を延ばしている間に旬を逃した感があります。2016年のSMAP解散騒動で“裏切り者”のイメージがついたことも大きかった。松潤に追い越されたころで、今後大河の主役が回ってくる可能性はさらに低くなったと言えるでしょう。そして松潤は嵐メンバーの中でも序列が一番上であることが明らかになりました。俳優としての評価だけで言えば、嵐の中でも二宮和也(37)の方が圧倒的に高い。『硫黄島からの手紙』や『母と暮せば』、『浅田家!』などシリアスからコミカルまで何でもでき、国際的な知名度もある。それでも松潤に大河の主役が回ってきたことの意味は大きいです」(女性誌編集者)

 ジャニーズ事務所の中で松本が大切にされている最大の理由は、ジャニーズ事務所の現社長である藤島ジュリー景子氏(54)の寵愛にあるという。ジュリー社長はかつて、SMAPの育ての親であり現在は香取、稲垣吾郎(47)、草磲剛(46)らの所属事務所を率いる飯島三智氏(63)とライバル関係にあった。実績の面で飯島氏に後れを取っていたジュリー社長だが、嵐を育てた功績によってジャニーズ社内での立場を逆転させ、評価を盤石なものにすることができた。嵐はジュリー氏の社長就任の最大の功労者なのだ。そして嵐のブレイクは松本のある作品への出演がきっかけだった。

「嵐はジュリー氏の社長就任の最大の功労者なんです。そして1999年に『A・RA・SHI』でCDデビューしながら長らく人気が出なかった嵐が、国民的グループに成長していく転機になったのが、2005年に松潤が道明寺司役で主演した『花より男子』でした。松潤のファンになって嵐を追いかけ始めたファンが、他のメンバーの魅力にハマるケースも多く、嵐人気は加速。デビュー11年目の2009年には『紅白歌合戦』にも初出場し、それ以降の活躍については語るまでもありません」(ワイドショー関係者)

いまだに代表作は「花より男子」

 とはいえ、いかにジュリー社長の寵愛を受けていようとも、それだけでは大河ドラマの成功はおぼつかない。現時点で、「俳優・松本潤」の評価はどれほどのものなのだろう。

「松本の連ドラ初主演は、2001年の『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)でした。『KinKi Kids』の堂本剛(41)が主演して人気を博したシリーズでもあり、最初から大きな期待をかけられていたことがわかります。2002年に『ごくせん』(日本テレビ系)で成績優秀、スポーツ万能の不良役を演じて地位を確立し、そして2005年の『花より男子』は大評判になりました。

 とはいえ近年は2016年と2018年の『99.9―刑事専門弁護士―』(TBS系)がそれなりに話題になったくらいで、いまだに代表作は『花より男子』という状態。大河の主演が決まったのは、正直ジャニーズ事務所の強いプッシュがあればこそでしょう。大河のキャスティングは事務所の力が物をいう部分も大きく、今年の『青天を衝け』に吉沢亮が主演できるのも、2010年『龍馬伝』の福山雅治(52)、2011年『江~姫たちの戦国~』の上野樹里(34)と2年連続で主演を勝ち取った大手事務所アミューズのゴリ押しと言われています」(女性誌編集者)

 実は、2021年に入ってから松本については「仕事が減っているのでは」という危惧が囁かれていた。テレビCMには10社以上出演しているものの、バラエティー番組のレギュラーがなく、生の姿をテレビで見る機会は少なかったためだ。

「活動休止中の嵐メンバーたちの中で、休止を言い出した大野智(40)が実質的な芸能界引退状態なのを除くと、固定の仕事は松本が一番少なかったんです。櫻井翔(39)は『news zero』(日本テレビ系)の月曜キャスターに加えて、『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系)のMC、『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)の後継番組『1億3000万人のSHOWチャンネル』にもMCとして出演しています。二宮和也も、冠番組の『ニノさん』(日本テレビ系)が堅調です。

 そして、意外にも一番忙しそうにしているのが相葉雅紀(38)。『相葉マナブ』(テレビ朝日系)や『天才!志村どうぶつ園』(フジテレビ系)の後継番組の『I LOVE みんなのどうぶつ園』に加えて、『VS嵐』(フジテレビ系)の後継番組の『VS魂』でもMCに起用されました。その中で、レギュラーのない松本は出遅れた感があったのですが、大河の主演発表ですべてをひっくり返した形です」(ワイドショー関係者)

滝沢体制で松潤の序列はさらに上がる?

 ピンチから一転して立場の強さを誇示した松本には、ジャニーズの次期幹部という声も上がり始めているという。

「松潤はジュリーさんとの密接さに加えて、滝沢秀明副社長との信頼関係も強い。滝沢副社長は若手の頃からジャニーズJr.のリーダーを務めて現在もJr.の育成に力を入れていますが、松潤はその一番の相談相手でした。そして、副社長に就任して忙しくなった滝沢の代わりに、現場で指揮を執れる人間が必要になっていました。そこでジュリー社長が、松潤に白羽の矢を立てたのです」(女性誌記者)

上にいたのは近藤、東山、木村だが……

 長い間、ジャニーズ事務所内の序列のトップには近藤真彦(56)が君臨していた。だが、近藤をかわいがってきたメリー喜多川氏(94)が昨年9月に会長から名誉会長に退いたことで影響力が落ち、さらに昨年11月には近藤の不倫が報じられて滝沢副社長の下で謹慎を余儀なくされた。

「ジャニーズに近藤の居場所はもうありません。芸能活動をせずにレース活動ばかりだったので、後輩からもあまり慕われていない。頂上にいた近藤が抜けたことで、現在のパワーバランスはトップに東山紀之、次に木村拓哉という順番。しかし東山は一昨年に他界したジャニー喜多川氏の最高傑作であり、木村はジュリー氏のライバルだった飯島氏の作り上げたスターです。彼らは滝沢副社長にとっては大先輩でもあり、扱いやすい相手とは言えない。その点、松潤はジュリー社長に育てられ、滝沢副社長の2学年下でしかも仲がいい。これから松潤のポジションはより強いものになっていくと思われます」(前出・スポーツ紙芸能デスク)

 嵐のラストライブや11月の「アラフェス2020」の演出を任され、大河への主演も決まりジャニーズの王道をひた走る松本。30代後半にさしかかっているが、キラキラの王子様ルックスも健在だ。

 大河出演中の8月に、松本は40歳の誕生日を迎える。嵐は二宮に続いて誰が結婚するかも注目が集まっており、その行方にも注目だ。

(川田 南雲/Webオリジナル(特集班))