じわじわ人気の「お米ダイエット」って、効果はある? 正しい実践法と注意点【管理栄養士が解説】

2021年2月6日

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糖質制限ダイエットは根強いブームとなりダイエットの定番として知られていますが、昨年2020年から「お米ダイエット」という言葉をよく聞くようになりました。お米は日本の食卓には欠かせない存在で、日本人は昔からお米中心の食生活を送っていたものの、いつの間にか「お米を食べると太る」と悪者扱いされることも……。

ここでは、お米ダイエットとはどのようなものなのかを解説し、具体的な方法やダイエットへの期待値について管理栄養士が分析していきます。

お米ダイエットってどんなもの?

「お米は糖質が多く含まれているので太る」「ダイエット=糖質制限」と考えている人も多いのではないでしょうか。お米ダイエットがじわじわと流行していることで、長らく続いたお米の太りやすいイメージの転換期を迎えているのかもしれませんね。まずはお米ダイエットとはどのようなものなのかを見ていきましょう。

▼お米ダイエットの基本

ネット上で「お米ダイエット」と調べるとさまざまな方法が出てくるのですが、共通しているものは「お米を1日3食食べる」というものです。洋食が当たり前に食卓にのぼり、パスタやパンを食べる機会は昔より増えています。お米を1日3食食べることは簡単なようで難しく感じる人もいるかもしれませんね。

▼【ポイント】食べる順番にも気を付ける

血糖値の急上昇を避けるためにも、食事をするときは野菜から食べることがポイントです。野菜に多く含まれている食物繊維には糖質の吸収を抑えたり脂質の排出を促したりする作用があります。

ごはんのグラム数やおかずとの比率などについて細かいルールを述べている方も見受けられますが、とりあえずはお米を食べていればお米ダイエットといえそうです。定義は不明瞭なのですが、糖質制限で浸透してしまった「お米は太りやすい」というイメージの正反対のことがいわれているので混乱を招いてしまう可能性は大ですね。

お米ダイエットの注意点とは?

世の中には「〇〇ダイエット」と呼ばれる、特定のものだけを食べるダイエット法で溢れていますが、お米ダイエットは他のおかずも取り入れるバランスのよい食事を推奨しています。そんなお米ダイエットにも注意点はあるのでしょうか。

▼お米ダイエット、はじめは太る?

糖質制限は体重が落ちやすく目に見えて数字に変化が現れやすかったのですが、お米ダイエットは摂取エネルギーを極端に減らすわけではないので、すぐに結果を得るのは難しいようです。長い時間をかけて食事バランスを整え健康的な身体づくりをしていくので根気が必要かもしれないですね。もともとの摂取カロリーが少なかった方は一時的に体重が増えるという現象が。

▼【注意点】食べ過ぎに気を付ける

「お米ダイエット」といってもお米だけを食べるわけではないですし、好きなだけたくさん食べてもよいというものではありません。1日に2合食べる……なんて人もいるようですが、人によって代謝や吸収力には違いがあるので自分に合った量を見つけることが大切ですね。

管理栄養士の私が示す、お米ダイエットへの見解

お米ダイエットという言葉を聞いて、はじめはお米だけを食べ続けたりすごい量のお米を食べたりするものだと思っていました。ですが、実際に蓋を開けてみると、これはただの理想的な形の日本食と同じではないかと思っています。

お米ダイエットは、お米に足りない栄養素を他のおかずで補うとなっていますが、もともと栄養バランスを整えるために数品の料理を組み合わせて1つの食事を組み合わせるのですから同じですよね。

お米を主食とすることはよいことですし、極端な糖質制限をするよりも健康的な身体を作れるというのはわかります。実際に食事を揃えてみるとわかるかもしれませんが、「お米ダイエット」とは「基本の日本食」と同じことです。なので、私の個人的な意見ですが「ダイエット」というワードをわざわざ出す必要性には疑問を感じてしまいました。健康のためには極端なことをしないのが原則です。「ダイエット」という言葉に惑わされず、日々の食事を規則正しくバランスよく整えていきましょう!
(文:片村 優美(管理栄養士))

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