ジャニーズ滝沢副社長の評価急上昇 リストラにオンライン配信事業に獅子奮迅

2020年11月28日

日刊ゲンダイDIGITAL

「タッキーが副社長になってくれてよかった」

 ジャニーズのタレント頭、東山紀之(54)がこう言えば、大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場のアイドルグループ、Snow Manのメンバーは「初めてとは思えないくらいちゃんと監督だった」と、故ジャニー喜多川氏から引き継いだ舞台の映画化「滝沢歌舞伎 ZERO 2020」での演出の手腕を持ち上げた。タレントからジャニーズの運営サイドに回った滝沢秀明副社長(38)のことだ。

 ジャニー氏の遺志を継いでのタレント育成のほか、素行などの管理、マネジメント、プロデュースと多方面で活躍し、近藤真彦の不倫騒動では「大先輩を処分できるか」「面と向かって注意すらしないだろう」などと業界で噂になったが、藤島ジュリー社長ともども無期限の謹慎処分を下した。

「大先輩のマッチに直接、謹慎処分を言い渡すようなことはないでしょう。しかしながら、事務所内で滝沢の厳格な対応は首尾一貫していると評判です。春のコロナ緊急事態宣言下にはタレント一丸となった企画を打ち出し、この時期の無自覚行動が発覚し、退所していった手越祐也を『ちゃんと皆やろうとしているのに何だよ』と切り捨て、タレントの手綱を締めていた。ジャニーズJr.の4人組のメンバーが2世タレントとの不倫を報じられた際、このメンバーの退所のみならずグループの解散まで同時発表した。一罰百戒を狙った剛腕で、冷酷との評価もあったくらいですから」(ジャニーズ事情に詳しい関係者)

 スーツ姿で走り回り、一時期は5キロほど痩せ雰囲気が変わり「大丈夫か」との声があがっていたというが、今や東山から太鼓判を押されるほどの手腕をそこここで発揮している。

■働かないベテランのリストラから新規事業の立ち上げまで獅子奮迅

 ジャニーズ取材の長い芸能記者が言う。

「ことしのコロナ禍での、タッキー最大の功労はオンライン配信事業でしょう。嵐の『アラフェス』の成功が話題ですが、タッキーの構成・演出でこの秋、新橋演舞場でスタートした公演は、まだデビュー前のグループにもかかわらずライブ配信の予約が殺到し、オンライン配信ながら抽選という異例の人気でした。表向きは『劇場に見に来てくれた人はメンバーと同じ空気を楽しんで。でも、来られなかった人もオンラインで見てもらえるようにするよ』というところでしょうけど、実際のところ劇場に足を運ぶようなコアなファンは、ネット配信でもう一度見たりする。そのことを彼は見越していたのです。もうチケット売れ行きで一喜一憂する必要もないばかりか、一粒で何粒もおいしいビジネスを構築し、これで当面は安泰とジャニーズ幹部は思っているはずです」

 働かないベテランのリストラから新規事業の立ち上げまで獅子奮迅の活躍を見せるタッキー副社長。故ジャニー社長はさすがの慧眼というべきか。