殺陣は舞うように美しく 舞台「偽義経冥界歌」 俳優 中山優馬さん

2020年2月1日

西日本新聞

 2019年に博多座(福岡市)に初見参を果たした「劇団☆新感線」が再び登場します。4月4~28日、いのうえ歌舞伎「偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)」。主人公の弟役は、劇団☆新感線と昨年から共演している中山優馬さん。俳優としてめざましい活躍を続ける中山さんをGETしました。
 -劇団☆新感線の印象は。

 ★中山 新感線の舞台は今作が初めての出演となりますが、まず驚いたのは、主宰・演出家のいのうえひでのりさんら団員が、ずっとゲラゲラ笑いながら稽古していたことです。自分たちが楽しむことで、観客を楽しませている。だから歴史のある劇団なんだなと感じています。

 -見どころを教えてください。

 ★中山 衣装も照明も音楽もすてきで、五感全てで楽しめるエンターテインメントが魅力だと思います。観劇すればきっと元気になれると思いますし、演劇にNGやルールなんてないんだと思わせるような作品になるよう、精いっぱい努めます。

 -殺陣も満載だそうですね。

 ★中山 新感線の殺陣では刀を当てないので、男らしく血なまぐさいというよりも、舞うように美しいのが特徴です。ジェットコースターに乗っているような迫力とスピード感が楽しめます。19年の大阪、金沢、松本公演を経て、福岡公演ではより美しい所作が披露できるようにブラッシュアップしていきます。

 -生田斗真さん演じる主人公の弟役を演じます。

 ★中山 兄や家族のことが大好きな実直な青年です。周囲から真面目なところがピッタリって言われるんですが、そんな風に見えるんだって思ってます。

 -事務所の先輩でもある、生田さんとの共演はいかがですか。

 ★中山 どこに目がついてんねんってぐらい、全体を見ています。稽古でうまく表現できない時は、そのつど教えてもらっています。事務所の先輩の中でも、生田さんはソロの俳優として確立された方なので、その後ろをついて行けるのはありがたいですね。

 -新感線は旗揚げ39周年を祝う“サンキュー興行”を行っていますが、感謝したいことはありますか。

 ★中山 2019年に死去したジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川さんです。亡くなってから、どの仕事をしていても、いつでも見られているようで。気が引き締まるような思いがあります。ジャニーさんとの出会いがなければ、この場所には立っていないので、感謝しています。

 -福岡で行きたい場所は?

 ★中山 この前、福岡を訪れた時、ラーメンに感動しました。それで、鶏がらと豚骨を煮込んで3日間かけて自分で作ってみたんですよ。麺にも挑戦しましたが、途中で諦めてピザになりました。20点ぐらいのラーメンしかできなかったので、作るのは諦めて、また食べに行きたいですね。

 -どんな人と行きたいですか?

 ★中山 健康的に、よく食べるタイプの女性が好きなので、福岡の屋台に一緒に並んで食べてみたりしたいですね。

 -料理は好きですか。

 ★中山 週6回ぐらいで自炊してますよ。味を求めるというよりは、魚をさばいたり、煮込むのをじっと見つめていたりするのが好きです。

 -マイブームを教えてください。

 ★中山 今作の松本公演で、城を見に行って好きになりました。大阪出身で大阪城を何度見ても、何も感じなかったのに。作品の世界観に影響されたのかもしれません。いずれ、全都道府県の城を制覇したいですね。

 -今後、やりたいことは。

 ★中山 アイドルや歌手などいろんな仕事がありますが、僕は俳優としてやっていきたい。自身が根暗なので、闇を抱えた役柄が多いんですが。底抜けに明るい人に憧れるので、やってみたいです。今のところ、オファーはないですけど(笑)。

 (文・坂本沙智、写真・岡部拓也)

 ▼なかやま・ゆうま 1994年生まれ、大阪府出身。2008年にドラマ「バッテリー」で、初出演・初主演。12年にソロシングルを発売、15年には初のソロコンサートを行う。近年の出演作品に映画「曇天に笑う」、舞台「Endless SHOCK」など。

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