2020年5月18日
ココカラネクスト
ビタミンB1は、糖質をエネルギーにかえる手助けをしてくれる栄養素です。お米を主食とする日本人は、多くのビタミンB1が必要になりますが、摂取量は不足気味。
平成28年国民健康栄養調査によると、ビタミンB1摂取量は、男女平均で0.87mg(男性0.94mg/女性0.81mg)と、推奨量の男性1.4mg、女性1.1mgを下回っています。(※1)
不足すると疲れやだるさを感じやすく、ひどい場合は脚気や神経障害を招くことも。特に偏食ぎみの人は不足しやすいので、意識してとるようにしたいものです。
そこで、不足しがちなビタミンB1を、あと0.5mg増やすコツをご紹介します。
ビタミンB1を増やす方法
ビタミンB1は、一度にたくさんとっても尿と一緒に排泄されてしまい、とりだめができません。毎回の食事でこまめにとることが大切です。
主食
白いごはんを玄米ごはんや雑穀ごはんにかえたり、食パンをライ麦や胚芽入りのパンにかえると効率よくビタミンB1を補えます。
白ごはん1杯(180g)を・・・
玄米ごはんに変更 ⇒ +0.25mg
胚芽ごはんに変更 ⇒ +0.1mg
雑穀ごはんに変更 ⇒ +0.07mg
食パン1枚(6枚切り1枚)を・・・
ライ麦入り食パン(6枚切り1枚)に変更 ⇒ +0.06mg
胚芽パン(丸パン1個)に変更 ⇒ +0.12mg
玄米パン(丸パン1個)に変更 ⇒ +0.1mg
主菜
豚肉や大豆・大豆製品は、ビタミンB1を豊富に含む食材です。これらを使った主菜を選べば、ビタミンB1の摂取量を簡単に増やせます。
豚肉は、脂の少ない赤身をチョイスするのがおすすめ。
また、ニラ・にんにく・ネギなどの香味野菜に含まれる「アリシン」には、ビタミンB1と結合して、ビタミンB1の吸収を高めるはたらきがあります。 これらの野菜を、豚肉料理や大豆・大豆製品料理の薬味・アクセントとしてとりいれるのもよい方法です。
【一人前のビタミンB1量】
豚肉しゃぶしゃぶ(ロース・赤身100g) : 0.96mg
麻婆豆腐(肩肉・赤身40g) : 0.39mg
焼き餃子(もも肉・赤身60g) : 0.63mg
副菜
野菜の中では、モロヘイヤやアスパラガスなどに比較的多くビタミンB1が含まれています。
ビタミンB1には熱に弱いという性質があるので、効率良くビタミンB1をとるには加熱をしすぎないのがポイント。
【一人前のビタミンB1量】
モロヘイヤのお浸し : 0.13mg
ゆでアスパラガス(2本) : 0.11mg
汁もの
水に溶けやすい性質をもつビタミンB1。味噌汁やスープなどにしたときは、残さず飲むようにするとロスなくビタミンB1をとることができます。
【一人前のビタミンB1量】
具だくさん豚汁(もも肉・赤身25g):0.3mg
納豆汁:0.07mg
呉汁:0.02mg
ビタミンB1は、動物性・植物性どちらの食品にも含まれています。ひとつの食品に偏ることなく、さまざまな食品をバランスよく食べるようにしてください。
また、糖質を多く含んだジュース・お菓子・アルコールのとり過ぎには気をつけて。カラダの中のビタミンB1が多く使われてしまい、さらに不足しやすくなります。嗜好品は適量を心がけましょうね。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 平成 28 年国民健康・栄養調査結果の概要(最終閲覧日 2017/10/17)
「あすけんダイエット – 栄養士が無料であなたのダイエットをサポート(www.asken.jp)」
[監修:あすけん 管理栄養士]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。