ダイエット女性の悲劇

2020年2月25日

日テレTOPICS

大阪に住むある女性。
ダイエット中にあわや命の危機…という経験をした!

2011年6月。
当時26歳だった彼女は、夏を前にちょっぴり体重が増えてしまい…ダイエットを決意。
「脂肪を気にする人におすすめ」というドリンクを飲むようにした。
そして、牛乳を混ぜて作るダイエットムースにも挑戦。

ある日、ダイエットムースだけでは物足りず…
バナナとジャガイモのスナック菓子も少し口にした。
するとしばらくして、目のあたりに違和感が。

嫌な感じがしたので鏡を見てみると…目の周りが腫れている。
さらに…肌も赤く膨れていた。
それはみるみる全身に広がった!
こんな症状になることが初めてだった彼女は病院へ。

点滴治療を受けると、ほどなく回復。
後日、念のためと思い専門医のもとで血液検査を受けた。
しかし、食物アレルギーは特に認められなかった。

だが、それから1週間後に…また同じ症状が!
この時の夕食は、おにぎりと卵スープ。
実は前回も今回も共通して口にしていたものが…。
それは、甘味はあるがカロリーオフの飲料だった。

病院で相談すると、医師はその飲料の成分を見て、あるモノを疑った。
それはエリスリトール。
ブドウ糖が発酵する事で出来る物質で、砂糖の7割ほどの甘さがある。

トウモロコシなどを原料に大量生産されたもので、
大きな特徴として、体内で代謝されず、ほとんどが尿などで排出される。
つまり甘さは感じるが、カロリーは実質ゼロということ。

医師はこのエリスリトールにアレルギー反応を起こしているのではと考え、再検査をしたが、またしても反応ナシ。
しかし医師は実際に口にして2度も症状が出ている事から今後は摂取しないように告げた。

成分表示のない恐怖
それから女性は、成分表示をよく確かめて買うようになった。
すると…飲料やスイーツ、カロリーオフの商品の多くに甘味料が使われていることがわかった。
そこで…どうしても甘みが欲しい時は、砂糖を使ったものを選ぶようになった。

こうしてアレルギーを発症することがなくなって半年後。
出勤前に何か食べるものは…と、探しているとあんパンを見つけた。

念のため原材料をチェック。
エリスリトールの表記は…ない。安心して食べた。
しかし、その直後…またあの感覚が彼女を襲った。

目のかゆみから始まり…症状はたちまち全身に。
タクシーで病院へ急ぐ間にも、症状は悪化した。

到着する頃には息も絶え絶えに…。
強烈な吐き気に襲われ…意識を失った。

かなり危ない状態だった。それにしても今回エリスリトールはとっていないはずなのに、どうしてこんなことに?

医師が調べると、実はあのあんパンのあんこにエリスリトールが使われていたことが判明!
しかし、成分表示には記載がなかった!

エリスリトールは添加物に指定されておらず、食品という扱い。
実はエビ、カニ、小麦、そば、卵などのアレルギーを引き起こしやすい材料には表示が義務付けられているが、それ以外は原材料の5%未満などの場合は表示を省略できるケースがある。 

その後、彼女はエリスリトールを実際口にしてアレルギーの有無を確かめる、
経口負荷試験を受けた。
すると…目に腫れの反応が見られた。
このテストによって、彼女はエリスリトールアレルギーが確定した。

エリスリトールアレルギーについて彼女は、
数は少ないかもしれないが自分のような人にとっては命に関わることなので、
きちんと成分表示に記載してほしい、と語っている。

彼女を検査した医師によると、食物アレルギーは、
通常はタンパク質がアレルゲンになるのだが、
エリスリトールはタンパク質ではなく、非常に小さな分子量の物質だったため、
診断が非常に困難だったという。

しかも、どうしてエリスリトールでアレルギーが起こるのか?
その理由についてはまだ解明されていない。

アレルギーの疑いがあったら、すぐに専門医のいる病院で検査することをオススメします!

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