2021年6月26日
シネマトゥデイ
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『ブラック・ウィドウ』で主演を務める女優のスカーレット・ヨハンソンが、約10年にわたって演じてきたブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ役からの卒業について思いを語った。
アベンジャーズ同士の激突を描いた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)から、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)までの空白を舞台に、ナターシャが暗殺者としての自分と決別するため、かつての“家族”と共に壮絶な戦いに挑むという本作。アベンジャーズの初期メンバーとして活躍してきたブラック・ウィドウにとって、初の単独映画となる。
ナターシャ役との付き合いは、2010年の『アイアンマン2』から。スカーレットは「役をもらった時のことは、とてもよく覚えています」と振り返る。「『アイアンマン』を観て、ジョン・ファヴロー監督、ロバート・ダウニー・Jrと仕事をしてみたいと思ったんです。特にこのジャンルのファンではなかったけれど、画期的で大好きだった。そこで『アイアンマン2』に女性の役があると聞き、ジョンに会いに行って、彼のことも大好きになった。だけどその時、役は別の女優に行ったんです。本当に残念でした」
しかしその後、スケジュールの関係で女優は降板。「そうして、ジョンが私に電話をくれたんです。あれは最高の電話でした。とにかく信じられなかった。一度は失った仕事をもらえるなんて、仕事をもらうことよりも素敵(笑)。興奮しながら『ええ、スケジュールはまったく問題ありません!』と伝えて、この役をもらったんです」。
それから約10年、ブラック・ウィドウは大勢のファンから支持を集め、またそれだけに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』における彼女の選択は、観客に大きな衝撃を与えた。この単独作について、スカーレットはこう語る。「10年前なら、この映画を作ることはできなかったでしょう。その時に作っていたら、今とは違うブラック・ウィドウになっていたと思う。この映画は、自分を許す道のりを描くんです」。
ナターシャの自由奔放な“妹”である暗殺者エレーナ(フローレンス・ピュー)が登場するなど、次世代を意識させるキャスティングも話題の本作だが、タイムラインの調整によりナターシャが戻ってくる可能性を尋ねられたスカーレットは「いいえ、私はもうこれでいい。満足です」と笑顔で返す。「多くの努力を注ぎ込んだし、華やかな形で去っていけることを、嬉しく思っています。この映画を心から誇りに思っているし、大好きなんです。自分が語りたかった物語はもう語った。何かを愛するのなら、それを解放してあげないと。私たちは、この映画でそれをやったんです」(編集部・入倉功一)
映画『ブラック・ウィドウ』は7月8日より劇場公開、7月9日よりディズニープラス プレミア アクセス公開(※要追加料金)