2021年5月2日
文春オンライン
櫻井翔(39)が嵐の活動休止後、先陣を切って登場した4月期の連ドラ「ネメシス」(日本テレビ系)。初回視聴率は11.4%、2回が9.5%、3回が8.9%とまずまずの滑り出しを見せた。
大学の同級生であるヒットメーカーを起用
“ポンコツ探偵”風真尚希を演じる櫻井と、天才アシスタント・美神アンナ役の広瀬すず(22)のW主演という形の同ドラマ。
「嵐5人の今後を占う意味でも重要で、注目度が高い。そこで起用されたのが北島直明プロデューサーです」(スポーツ紙デスク)
日テレ局員の北島氏は櫻井と慶応大学経済学部の同級生。昨年配信された嵐のドキュメンタリー「ARASHI’s Diary Voyage」(Netflix)にも櫻井の友人として出演した間柄だ。映画『キングダム』などを制作したヒットメーカーである。
「大学の同級生なんですよ」
2年前、北島氏が櫻井を、関係者にそう紹介する場面が目撃されている。
「『ネメシス』の企画はその半年前から始まり入念に準備を重ねてきた。ドラマでキャラクターを育て、いずれは映画化するという計画のもと進められた」(同前)
活動休止後を見据えての準備
櫻井といえば生粋の“日テレっ子”。同局の「news zero」月曜キャスターを務めている。
「月曜は他に比べ視聴率が1~2%ほど高く、日テレは毎日でも出演して欲しいとオファーしています。これまでは嵐の活動を理由に叶わなかったが、ライブやイベントがなくなった今、可能性も出てきた」(同前)
1月には「嵐にしやがれ」の後継番組「1億3000万人のSHOWチャンネル」の単独MCにも就いた。
「一度もできたことがないバック転の練習をするロケを昨年11月から開始。嵐のラストライブの準備中にも合間を縫ってロケを重ねるなど、休止後を見据えた準備を積み重ねていました」(日テレ関係者)
櫻井に番宣オファーが来ても「単独では受けない」理由
さらに櫻井の妹は日テレ局員。“血は水よりも濃い”関係のテレビ局なのだ。そしてプロデューサーは同級生とくれば、ここまでお膳立てされた櫻井としては「ネメシス」は失敗できない。
「放送前、制作サイドはジャニーズ事務所から『番宣、お願いしますよ』と言われていました」(同前)
ところが、櫻井に番宣出演のオファーが来ても、「単独では受けない」と条件をつけたという。ドラマ関係者が言う。
「W主演なので広瀬と一緒でなければ出ないと。しかも、番組内で2人を紹介する際は、広瀬の名を最初に呼ぶことまで決まっていた。そこまで櫻井は広瀬に忖度していた」
年齢も芸歴も遥かに下の広瀬に気を遣う理由を、別のドラマ関係者が解説する。
「実は、今回のキャスティングの際、櫻井から『負の感情を出すのが苦手だから、シリアスな役よりも、コミカルな役をしたい!』と注文がありました。それでポンコツ探偵の役柄が出来上がっていった」
その分、消えた父親を捜すという物語の核となる深い部分を広瀬が受け持つことになったのだという。
「喋りはうまいが決して演技がうまいとはいえない櫻井が、ドラマでどれだけ数字を持っているかは正直未知数。そのぶんジャニーズも局も、広瀬が演技で物語を牽引してくれることを期待しているのです」(同前)
“無敵な女性”を演じて頂けるのは広瀬さんしかいない
北島氏に訊いた。
「広瀬さんには『ちはやふる』にご出演頂いたときから、“無敵”な印象を持っていました。『美神アンナ』という“無敵な女性”を演じて頂けるのは広瀬さんしかいないと思い、出演オファーをさせて頂きました」
無敵の女神(ネメシス)まで揃えたとなれば、ますます失敗できない!?
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年4月29日号)