2021年2月14日
日刊ゲンダイDIGITAL
不二家の河村宣行社長が9日の決算発表で「Snow Manが若者の来店に効果があった」と言及した。洋菓子チェーン店は不振が続いていたが、昨秋からジャニーズのアイドルグループ「Snow Man」をCMに起用したところ、若年層の来店が増えて昨年後半にかけて販売が回復したという。同社は来期に向けて洋菓子事業を黒字化する見込みで、Snow Manがコロナ禍で苦しむ不二家を救った形だ。
「『Snow Man』は昨年10月に発売したセカンドシングル『KISSIN’ MY LIPS/Stories』の初動売り上げが91万枚を突破。今年3月に発売されるカレンダーは20万部を超える売れ行きです。グループ人気に早い段階で目を付けた不二家は先見の明があったということです」(広告代理店関係者)
■ローソンは16日からNiziUと新たなコラボ
一方、「Snow Man」と対照的なのが、昨年12月に鳴り物入りで正式デビューした日本人9人組のガールズグループ「NiziU」だ。発売前に50万枚に届くとみられていたデビューシングルは初動で35万枚弱にとどまった。ロッテやコーセーなどのCMが決まり、朝の情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)で毎週のようにフィーチャーされているが、「NiziU」がどれだけ商品の宣伝に貢献しているのかは定かではない。
例えば、昨年11月10日から「NiziUデビュー応援キャンペーン」をスタートしたローソン。同社の既存店平均売上高は11月も12月も前年同月比を割った。コロナ禍による外出自粛の影響で苦戦しているのはどのコンビニも同じ。ただ、「Snow Man」を起用した不二家のような恩恵を、「NiziU」とコラボしているローソンが受けたという発表や報道は今のところ見当たらない。
「ローソンは人気アニメ『鬼滅の刃』とのコラボ商品で50億円以上を売り上げました。「NiziU」とも用意周到に対応を練ってコラボスイーツなどを発売していますが、さすがに『鬼滅』を超える勢いはなさそうです」(流通業界関係者) ローソンは16日から「NiziU」との新たなコラボキャンペーンを始める。決算発表で明るい報告が出るのはいつの日になるのだろうか。