嵐、紅白ゴールデンタイムで有終 視聴率50%超えへ出演時間最終調整

2020年11月17日

サンケイスポーツ

 大みそかの「第71回NHK紅白歌合戦」(後7・30)の出場歌手が16日、東京・渋谷の同局で発表された。年内で活動休止する嵐は2009年の初出場から12年連続出場が決定。紅白当日に生配信の単独ライブを開催するため、今年の大トリを務めるのは難しい状況だが、同局関係者によると、高視聴率が期待できる午後10時半から同11時台前半の出演で最終調整しているという。歌手別視聴率では21世紀最高の数字を記録した03年SMAPの57・1%を超える期待もかかる。

 16、18、19年に大トリを務めた紅白の顔が新たな伝説に挑む。今年の嵐はフィナーレに向かう重要な時間帯で高視聴率に貢献する。

 制作側は出場歌手の発表を受け、歌唱順など演出面の最終調整に着手。年内で活動休止する嵐は、今月12日に紅白本番の大みそかに単独ライブの生配信を行うと発表。当日の嵐のスケジュールは明らかになっていないが、メンバーの松本潤(37)は過去に「(休止まで)ファンと楽しむ時間を1分1秒でも長くしたい」と話しており、年が替わる深夜0時までのパフォーマンスが想定される。また、ジャニーズ恒例の年越しライブへの出演も考えられる。

 昨年の紅白で嵐が大トリの熱唱を終えたのは午後11時38分。歌手別最高視聴率の40・8%を記録したが、ライブを考慮すると今年はトリや大トリでの出場は難しい状況。さらに、トリは会場のNHKホールで歌唱するという暗黙のルールもある。

 そこで、制作側が「高視聴率のカギを握る時間帯で紅白のゴールデンタイム」と気合が入る第2部の午後10時半台~同11時台前半に登場するプランが急浮上している。

 紅白の視聴率は例年30%前半からスタートするが、同時間帯ではその年話題のアーティストが多数出演。昨年は菅田将暉(27)、松任谷由実(66)らが歌唱し、ユーミンは歌手別で38・9%を記録した。18年は初出場の米津玄師(29)がテレビ初歌唱で同44・6%。17年はポール・マッカートニー(78)がVTR出演。42・5%をたたき出した。

 さらに第2部では企画コーナーを編成するのが通例。今年は連続テレビ小説「エール」の主題歌「星影のエール」を歌うGReeeeNが企画枠での初出場が決定した。

 紅組司会の二階堂ふみ(26)や山崎育三郎(34)ら出演者とのコラボも有力。関係者は「コロナ禍にエールを届ける重要な企画。そこから嵐につなぐ流れなら高視聴率が期待できる」と明かし、「嵐は歌手別視聴率で近年最高を記録するのでは」と力説した。

 17年には安室奈美恵さん(43)が特別企画枠で登場。翌18年9月に引退する安室さんにとって最後の紅白として話題となり、歌手別最高視聴率の48・4%を記録した。嵐は16年の43・7%、昨年の40・8%で2度トップを獲得。休止前のラスト紅白に放送関係者は「歌手別では50%超えもある」と推測しており、21世紀最高の数字となる03年SMAPの57・1%超えも期待される。

 紅白担当者はこの日、報道陣の取材に対応。ライブと重複した際は「視聴者の皆さんには同時に楽しんでほしいし、われわれも嵐のライブに期待しております」とコメント。今年はコロナ禍で大みそかの在宅率が例年よりアップするとみられ、制作側はライブとの相乗効果で嵐を巻き起こす。

★大とりは?

 嵐はライブからの中継出演が濃厚。制作関係者は大トリについて「現状では未定」と説明したが、Mr.Childrenやゆず、MISIA(42)が有力だ。今年の紅白は第2部の朝ドラ「エール」企画と嵐で視聴者をくぎ付けにし、大トリにつなげたいところ。来年は東京五輪・パラリンピック開催が控えており、ミスチルは「GIFT」、ゆずは「栄光の架橋」で過去にNHK五輪ソングを担当。同関係者は「コロナ禍での希望と五輪を重ねた演出も検討されている」とした。

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