2020年10月10日
モデルプレス
昨年12月から今年1月にかけてリーディングシアターとして上演された「キオスク」が、ジャニーズ事務所所属の俳優・林翔太を主演に戯曲版で日本初演されることが決定した。
◆「キオスク」戯曲版を日本初演
ナチスドイツが台頭するオーストリアで時代に翻弄される人々を描く感動作。オーストリアの人気作家ローベルト・ゼーターラーによるベストセラー小説「キオスク」を作者本人が戯曲化し、ウィーンで初演された本作が日本初演される。
昨年12月から今年1月にかけて、末澤誠也(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)主演、石丸さち子上演台本・演出で小説を基に創造し、原作に忠実に上演したリーディング版日本初上演は、好評を得た。今回はローベルト・ゼーターラー本人による戯曲版を、より視覚的に、演劇的な身体を駆使して上演することを目指す。
本作で描かれるのは、ウィーンのキオスク(タバコ店)で働くことになった17歳の青年フランツの、さまざまな大人たちとの交流や初恋を通じた波乱の成長と、ウィーンで出会った愛するものを通して政治、世情と向き合う物語でもある。
舞台となる1937年のオーストリアは、ナチスドイツが台頭し、ヒトラーによるホロコーストが始まり、人種差別が横行する世界。そんな時代に多感な時期を過ごすこととなったフランツの切なくも純粋な青春と、Black Lives matter運動がおこる現代への警鐘に、心が突き動かされる。
◆林翔太主演 TPD上西星来ら共演者発表
めまぐるしい時代に、大人への階段を駆け上るフランツを林、フランツが出会う大人たちを橋本さとしをはじめとする実力派キャストが演じる。
主演は今年、ジャニーズJr.を卒業、ミュージカルやコメディなど幅広い作品で活躍し、演技派俳優の道を突き進む林、共演に、リーディング版にひき続き、実力派女優として多彩に活躍する一路真輝、東京パフォーマンスドールの上西星来、常に高く評価されるベテラン俳優山路和弘が決定。
さらに、今作には、ミュージカル、ストレートプレイと多数の作品で活躍する橋本さとし、秀作舞台への出演で評価が高い女優の大空ゆうひ、劇団☆新感線公演をはじめ多くの舞台で存在感を発揮する吉田メタル、故蜷川幸雄演出作に多数出演の実力派俳優・堀文明が出演する。(modelpress編集部)
◆林翔太コメント
この度、ストレートプレイ「キオスク」日本初演でフランツ・フーヘル役を演じさせていただくこととなりました林翔太です。ストレートプレイの主役を務めさせていただくのは初めてで、どのような感じになるのか、全く想像がつきませんが、新しい発見もありつつ、自分にとってまた一つ階段を上がれるような作品になると思うと、今から凄く楽しみです!
そして、今回演出してくださる石丸さち子さんとご一緒させていただける事もたいへん光栄で楽しみの一つです。今回の舞台で新たな林 翔太として殻を破れるように、誠心誠意ぶつかっていきたいと思います。さらに素敵な共演者の方々に囲まれて学びながら表現者として稽古場にいられる事、皆さんと舞台に立てる事もとても楽しみです!
僕が演じさせていただくフランツが抱く思いや悩み、期待や不安など細かいところまで観に来てくださるお客様に伝えられるように、そして皆様の心に何かを残せるように、精一杯やらせていただきます!よろしくお願い致します。
◆ストーリー
1937年、ナチスドイツが台頭するウィーンに、自然に恵まれた湖畔で母親と二人暮らしだった17歳のフランツがやって来る。母の経済的後ろ盾の男性が落雷事故で急死し、働きに出されたのだった。フランツはタバコ店の住み込み見習店員となり、母の知人である店主からさまざまな事を学ぶ。
また、店の常連客である精神分析学者フロイト教授との出会いは、無垢なフランツの心にさまざまな影響をもたらし、教授は彼に人生を楽しみ恋をするよう忠告を与える。ボヘミア出身で謎めいた年上の女性アネュシカに心を奪われるフランツ。人生に関する名言が印象的な最晩年のジークムント・フロイト。ウィーンでフランツの自立の扉を開くタバコ店の店主・オットー・トゥルスニエク。
時代の激動にのみ込まれていくオーストリア・ウィーンで青春の炎を燃え上がらせながら、厳しい世情の中フランツは思いもかけなかった経験を重ねていく…。