2020年1月29日
東スポWeb
【ダイエット王子・工藤孝文の痩せる門には福来る】こう寒いと部屋のこたつでぬくぬくしたくなりますよね。そのこたつの上にはみかんやお菓子…気が付くと何かしら口に入っている状態だったりしませんか? こういった“ヒマ食い”をして体重が増えてしまっている方は今の時期、非常に多いです。
本来なら冬は体のメカニズムとしては痩せていくシーズン。気温が下がり体にとっては1日に必要な代謝エネルギー量が増えることで、夏と同じ食事をしていれば、理論的には痩せるハズなのですが、逆に太ってしまうのはヒマ食いが原因です。
絶対にダメ!といっても厳しいので、私の患者さんには「食べるものを選びましょう」とお伝えしています。食後血糖値が上がらない、低GIのナッツやチーズがオススメです。GIとは炭水化物を含む食品を食べたときの血糖値の上がりやすさを示した指数となります。食後血糖値の上昇が抑えられることでメタボの抑制にもつながります。
ナッツの中でも栄養価が高いとされるアーモンドにはアンチエイジング効果も期待できるビタミンEや悪玉コレステロールの減少に結び付くオレイン酸や食物繊維が豊富に含まれています。他にもくるみはポリフェノール含有量が多く、抗酸化作用の高さで知られています。必須アミノ酸の一つであり、幸せホルモンと呼ばれるセロトニン合成のために必要なトリプトファンも含まれるため、特にオススメです。
カシューナッツ、マカダミアナッツもそれぞれ優秀。最近ではナッツの健康効果の高さも広く知られるようになり、よくスーパーや輸入食材屋さんでも、ナッツの詰め合わせが売っています。そういったものを利用してもいいですし、単独で食べるようでしたら1日10粒を目安にしてください。
チーズもナッツと同じく低GI食品で、トリプトファンが含まれるため、脳内のセロトニンを増やす効果があります。この欄で幾度もご紹介しているように、ダイエット成功のためには幸せホルモンと呼ばれるセロトニン合成がカギを握るため、間食のお供には最適といえるでしょう。
ほかにもコンビニなどで手に入る、大豆を原料とした栄養補助食品もいいですね。間食を選ぶポイントとしては「低GI値でかみ応えがあるもの」を基準として選ぶようにしましょう。
☆くどう・たかふみ=福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、糖尿病などの生活習慣病、漢方・東洋医学・ダイエット治療を専門とし、自身も10か月で25キロの減量に成功した。現在は福岡県みやま市の工藤内科でダイエット外来を含めた地域医療を行う。NHK「あさイチ」「ガッテン!」、日本テレビ系「世界一受けたい授業」などテレビ出演、ダイエット・東洋医学に関わる著書多数。最新刊は「医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社刊)。医師+(いしぷらす)所属。