今こそ見たい名作『野ブタ。をプロデュース』主題歌はベストソング

2020年5月1日

NEWSポストセブン

 新型コロナの影響で、楽しみにしていた新ドラマの放送も延期となり、悶々とする日々――。そんなあなたの心を満たすため、放送作家の山田美保子さんが「昔といまを見比べる」をテーマに過去の名作ドラマをセレクト。今回は、主題歌も大人気の『野ブタ。をプロデュース』を紹介します。

【『野ブタ。をプロデュース』】
・日本テレビ 2005年10月~
・出演:亀梨和也・山下智久・堀北真希・戸田恵梨香 ほか
・主題歌:『青春アミーゴ』修二と彰
・脚本:木皿泉
・あらすじ:修二(亀梨和也)は自分自身を演出して人気者という立場を得ている高校2年生。クラスで浮いた存在の彰(山下智久)からは調子を狂わされっぱなしだ。地味で暗い転校生の小谷信子(堀北真希)がいじめのターゲットになっているのを見かねた修二と彰は、彼女を人気者にすべくプロデュースすることにするが…。以下、山田さんの解説だ。

 この作品も、ドラマ評論家の皆さんにはすごく評価されていたという記憶があります。原作小説と大きく異なる点は、「野ブタ」が、太っていて脂ぎったダサい男の子だった…というのは有名な話。そのことから「嫌な予感がする」と言っていた評論家さんは少なくなかったのです。

 が、始まってみたら、それを吹き飛ばす面白さと、キャストのパワーがあった。それにしても、堀北真希さんは、よく、あれだけ下を向いている役を引き受けたなぁと。でも、あの役をやりきったからこそ、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』2007年・フジテレビ系)や、『アタシんちの男子』(2009年・同)につながったと思うし、『梅ちゃん先生』(2012年・NHK)に至ったのだなぁとシミジミいたします。

 逆に近作『スカーレット』(2019年・同)から戸田恵梨香サン(31才)の足跡をさかのぼるもよし。いうなれば『野ブタ。~』も学園ドラマですからね。こうして、キャストの皆さんのビフォー&アフターを比べる楽しみは満載です。

 そして! 何といっても、亀梨和也クン(34才)と山下智久クン(35才)。「修二と彰」であり、「亀と山P」の原点です。

 4月11日と18日に、放送延期となっている『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)の穴を埋める形で「特別編」として再放送されたのを拝見しましたが、やっぱり、よくできたドラマでした。この作品だけはほかの「原作モノ」と一括りにしてはいけないのではないかとも。

 そして、『青春アミーゴ』は、ジャニーズのアーティストさんの曲の中でも、「ベストソング」なのではないかと思った次第です。当時からバックについたジャニーズJr.の皆さんが懸命に踊る様子が目に焼き付いていて、その中には、キスマイをはじめ、いまのデビュー組がいます。昨年も、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で、亀梨和也クンのバックで、Snow Manのラウールくん(16才)と、なにわ男子の道枝駿佑クン(17才)が華麗なるダンスを披露してくれたひとときには釘付けになりました。

『青春アミーゴ』はドラマ主題歌としてもベストソングかもしれません。

◆構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2020年5月7・14日号