中居正広も陣中見舞いに駆け付けた 新型コロナで中止になった「舞祭組」舞台の評判

2020年4月19日

デイリー新潮

ポスト嵐は誰なのか?

 エンターテインメント系のニュースサイト「クランクイン!」は2019年12月、「キスマイ・舞祭組、4人で初の主演舞台『○○な人の末路』上演決定」との記事を配信した。

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 ジャニーズのアイドルグループ、Kis-My-Ft2は7人組。そしてメンバーの横尾渉(33)、宮田俊哉(31)、二階堂高嗣(29)、千賀健永(29)の4人が結成した派生ユニットが舞祭組だ。

 舞祭組と書いて「ブサイク」と読む。13年の結成時にプロデューサーと発表された中居正広(47)が「ブサイク」と命名し、故・ジャニー喜多川(1931~2019)が「舞祭組」の漢字をあてた。

 舞台「○○な人の末路」だが、そもそもの原点は18年4月、日本テレビ系列でドラマ「○○な人の末路」が火曜深夜0時59分から放送されたことに遡る。

 原作は『宝くじで1億円当たった人の末路』(鈴木信行著・日経BP)、この中から4編のエピソードがドラマ化された。

 ドラマ版の脚本は佐藤友治氏(40)と、劇団TAIYO MAGIC FILMの劇作家・演出家である西条みつとし氏(42)が担当した。

 そして舞台版として西条氏がオリジナルストーリーを執筆。共演者に高橋ひとみ(58)と、お笑い集団・ジョビジョバの坂田聡(48)を迎えての上演が決まったのだ。

 肝心の内容だが、かなり意欲的な作品だったようだ。舞台の公式サイトから引用させていただく。

《舞台版では、横尾、宮田、二階堂、千賀の4人を月Side・海Sideの2組に分け、更に共演に月に高橋ひとみ、海にジョビジョバの坂田聡を迎え、舞台の前半では1つの同じストーリーを2組が演じ、後半では月・海が別のストーリーに分岐し、それぞれが違ったエンディングを迎えるという、4人が主役だからこその新しい形の構成に挑みます》

《未来、過去、A地点、B地点など、時間や空間を駆使して複数のキャラクターの感情を行き来する構造とストーリーテーリングで観客を魅了する西条が、ドラマから設定を一新し、横尾、宮田、二階堂、千賀と手掛ける、舞台ならではの新たな人生と人間ドラマ、それぞれの末路にご期待ください!》

 劇場は東京グローブ座。初日は2月9日で、かなりタイトなスケジュールだったという。舞台関係者が明かす。

「稽古期間もあまりない状態で本番に突入したようですが、4人はジャニーズJr.時代から短期間で振り付けを覚えさせられました。そのためセリフが入るのは早かったようです。また4人は、今の時代、好感度が重要だということも知り抜いています。スタッフにも挨拶を欠かさず、威張りちらすようなことは全くなかったそうです。チケットの売上も好調で、いいことずくめでした」

 Kis-My-Ft2の7人は、仲が良いことでも有名だ。北山宏光(34)、藤ヶ谷太輔(32)、玉森裕太(30)の3人も、舞台の上演を自分たちのことのように喜んでいたという。

「7人がメールやLINEで『中居さんもどこかで来るみたい!』と盛り上がっていたそうです。ポスト嵐という観点から言うと、Hey! Say! JUMPが後継者レースでトップを走り、次がKing & Prince、そしてKis-My-Ft2という順位でしょう。またキスマイは、ジャニーズ事務所を退社した飯島三智さん(62)がマネジメントを担当していました。舞祭組を中居さんがプロデュースしたのも、その流れです」(同・関係者)

 ちなみにORICON NEWSは2月29日、「中居正広、後輩・舞祭組の舞台を鑑賞 宮田俊哉&二階堂高嗣の演技を高評価」との記事を配信した。

 中居は2月21日、ジャニーズ事務所から独立するとの会見を行った。だが、タイトルからお分かりの通り、しっかりとグローブ座に足を運んだわけで、これもファンの間では話題になったようだ。

意外な結末

 前出の関係者は「もしポスト嵐レースをKis-My-Ft2が制したいのなら、超えなければならない“ハードル”があります」と指摘する。

「ジャニーズ事務所の幹部は、『コンサートで嵐ほど稼げるグループは、まだ存在しない』と言っています。嵐というガリバーの前では、Hey! Say! JUMPもKing & PrinceもKis-My-Ft2も、まだまだでしょう。ですから、Kis-My-Ft2が嵐並みに稼げば、誰も何も言いません。ジャニーズ事務所は、彼らが嵐の後継者だと認めるに違いありません」

 コンサートの動員力という点で、Kis-My-Ft2はまだまだ力不足。そこでジャニーズ事務所が着目したのが舞台だったという。

「演者と観客との距離がコンサートより近いので、よりファンが夢中になれます。となると、物販の売上が期待できる。ジャニーズ側は、こんな算盤を弾きながら、2月9日の初日を迎えました。結果は大成功だったそうです。終わってからも、グローブ座の外で大勢のファンが待っていました。ファンのマナーが完璧だったことも強い印象に残りました。舞祭組の、ひいてはKis-My-Ft2の実力を見せつけた舞台だったと思います」(同・関係者)

 こうして3月15日の楽日を目指して順調なスタートを切ったのだが、とんでもない“伏兵”が出現した。もちろん新型コロナウイルスだ。

 2月28日から休演。当初は振替公演の日程が発表されていたが、3月の中旬に入ってからは全面的な中止が決まった。

 ツイッターで「○○な人の末路」を検索すると、ファンがコロナの終息と再映を祈願しているツイートが数多く表示される。彼女たちの願いは叶うのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月19日 掲載