2022年5月25日
朝日新聞デジタル
信号機のない横断歩道で車を一時停止するよう呼びかける栃木県警の映像メッセージ「そろそろ止まって栃木県」が完成し、県警ホームページでの公開やテレビCM放映が始まった。
今回で4作目。一時停止する車の割合が2018年に全国最低となったことが、制作のきっかけだった。
県警交通部によると、日本自動車連盟(JAF)による、信号機のない横断歩道での車の一時停止調査(18年)で栃木県は0・9%と、全国の都道府県で最下位だった。県警は「止まってくれない栃木県からの脱却」をスローガンに映像メッセージを制作した。
その後、21年のJAF調査では31%となり、全国平均も上回った。しかし、まだ約7割のドライバーは一時停止していないことになるため、意識向上のため第4弾を企画した。
今回は「まだ7割の人が止まってくれません」「4年で、7割か」とするナレーションに続き、出演者の男性が「そろそろ止まってくれませんか~」と視聴者に呼びかける内容だ。長さは30秒で、県交通安全協会、とちぎテレビが制作、県警が監修した。
県内では昨年、信号機のない横断歩道で40件(前年比11件増)の事故が発生した。39人が負傷(同10人増)し、1人が死亡(同1人増)した。県警交通部は「(一時停止の)取り組みは着実に浸透していると考えているが、7割の人がまだ一時停止していない。『横断歩道は歩行者優先』をドライバーに訴え、交通事故抑止に努めたい」と話している。(石原剛文)