2021年7月1日
モデルプレス
7月9日全国公開の映画『ハニーレモンソーダ』で映画単独初主演を務めるSnow Manのラウール(18)に、モデルプレスがインタビュー。集英社「りぼん」連載作品で累計発行部数700万部突破の村田真優による大ヒット少女コミックを実写化した思いや、役へのこだわり、胸キュンしたシーン、メンバーからの感想などについて語った。
原作は2020年9月号の雑誌「セブンティーン」で、“読者が選ぶ好きな少女マンガ&実写化してほしいマンガランキング1位”を獲得、全国のティーン女子をキュンキュンさせている、今いちばん勢いのある人気少女コミック。
ラウールが主人公・三浦界役を演じ、吉川愛がヒロインの石森羽花役を演じるほか、個性溢れる同級生役に堀田真由、濱田龍臣、坂東龍汰、岡本夏美らが集結。一歩踏み出す勇気を与えてくれる、さわやか度120%の青春ラブストーリー。
◆ラウール「ハニーレモンソーダ」実写化に“責任感”
― 「セブンティーン」で、“読者が選ぶ好きな少女マンガ&実写化してほしいマンガランキング1位”を獲得したとても人気な作品なので、原作ファンの方の期待度がすごく高いと思うのですが、三浦界を演じることにプレッシャーは感じましたか?ラウールさんがオファーを受けた時の心境も踏まえてお聞かせください。
ラウール:もう間違いなくプレッシャーでした。もともと人気だった作品を実写映画化するということで、そこに対する責任感がすごくありましたが、それに押し潰されずに頑張ったほうが、結果的に良いものになることを信じて日々演じていました。なので、原作ファンの方の感想がすごく聞きたいです!僕のファンではない方の感想も大切にしたいなと思っています。
― レモン色の金髪というビジュアルを忠実に再現していますが、漫画原作の非現実的なキャラクターを演じることは難しかったのではないでしょうか。
ラウール:原作の良さを現実に成り立たせる塩梅は確かに難しかったです。でもシーンによっては、よく考えたらちょっと現実離れしているけど、割り切ってしまおうという瞬間もすごくあって、少女漫画原作の作品だからこそ、エンターテインメントのひとつとして華やかに描くことが大切なのかなと感じました。
― 素敵です。原作ファンの方からはどんな声がいただけそうですか?
ラウール:それに関しては、僕も本当にわからないです…(笑)
― 界は普段のラウールさんとはギャップのある役柄だと思いますが、界をどのような人物だと解釈しましたか?演じるにあたって意識したことを教えてください。
ラウール:界は素直で真っ直ぐな人。「助けに来てほしい」という時に現れるので、スパイダーマンみたいな、救ってくれるヒーローのような存在です。僕が初めて単独主演を務めるということで、右も左もわからない状態だったので、監督とも「界はどういう人なんだろう」と話し合いながら演じ、安心して臨むことができました。
意識したことだと、羽花ちゃんに対して「俺ね、空飛べるんだ」と言うシーンがあるのですが、冗談っぽく言うのではなくて、素直さや純粋さを持って言うように意識しました。界はそういう性格で、心が綺麗だからこそ出てくる言葉なんだろうな、というのを想像しながら演じていました。
― セリフの言い方も、ウィスパーボイスだったのが印象的でした。そこは監督から指示があったのでしょうか。
ラウール:そこは監督から指示があったわけではなく、原作を読んだ時に自分が想像した声をそのまま表現しました。界はかっこよくないといけない!と思い、自分が普段話している時の明るめなトーンを変えたほうがクールな印象になるので、少しでもかっこよく見えたらいいなと思って意識しました。
― セリフではなく、表情のみで演じるシーンも多かった印象です。
ラウール:確かに表情で伝えるようなシーンも多かったです。でもそこは特別に意識することもなく、界としてその時思ったことをそのまま表に出していたと思います。
― 出来上がった作品を実際に自分で観て、いかがでしたか?
ラウール:すごく素敵な作品に参加できたんだなと改めて感じました。最初は、自分が出ているから恥ずかしくなっちゃうだろうなと思っていたのですが、意外とお客さん目線でも観れたりして、普通にときめいたので(笑)、“大丈夫だ”と安心しました。でも公開するまでまだ少し不安もあります…(笑)
◆Snow Manの「愛を感じた」 メンバーからの感想明かす
― ラウールさんが映画単独初主演を務めることを知った時、メンバーの反応はいかがでしたか?
ラウール:僕が一番ビックリしたと思うのですが、同じようにビックリしているメンバーも多かったです。みんな自分のことのように喜んでくれて、すごく愛を感じました。一番印象に残っているのは、主題歌をSnow Manが担当するというお話をいただいて、みんなでその楽曲「HELLO HELLO」を聴いていた時のことなのですが、誰かが青春映画で主演を務めることを想像していなかったのか、その主題歌をSnow Manがやるという新鮮さをみんな感じて、「すごいな~!」「嬉しいな~!」と口に出していて、それがすごく嬉しかったです。
― 中でも一番反応が大きかったメンバーは?
ラウール:佐久間(大介)くんはアニメや漫画が大好きで、少女漫画も好きなので、「少女漫画の実写化をやるのか~!」と驚きながら、すごく喜んでくれました。
― メンバーも既に作品を観たとお聞きしましたが、どんな感想がありましたか?
ラウール:映画を観た後に直接感想をくれたのですが、感想を言ってくれるんだ!って、僕はまずそれがすごく嬉しかったです。普段お世辞を言わないタイプのメンバーが多いので、そんなメンバーから「良かったよ」と言われると、本当にそう思ってくれているんだなと感じて嬉しかったし、安心しました。何度も言いますが、本当にみんな自分のことのように喜んでくれて、やっぱり愛があるなと感じました。佐久間くんは観る前から熱量がやばかったので、「このシーンのこの瞬間が良かった」「これってこうでしょ?」とか、観ている時にメモしてたの?(笑)というくらい鮮明に覚えてくれていて、すごく嬉しかったです。
― ファンの方と同じくらいの熱量で素敵ですね(笑)
ラウール:そうですね(笑)。「あと何だっけ~」とか言って、そういうふうにたくさん感想を伝えようとしてくれる感じもすごく嬉しかったです。
◆ラウール、一番胸キュンしたシーンは?三浦界のセリフに感銘も
― 胸キュンシーンもいくつかありますが、その中で、ラウールさんが一番キュンとしたのはどのシーンですか?
ラウール:自分が演じていて一番ドキドキしたのは、学校に羽花ちゃんと手を繋いで登校するシーンです。周りの女の子たちや男の子まで「ギャー!」と騒いでいるあの感じがすごく印象に残っています。羽花ちゃんからしたら「周りが見ているけどいいの?」みたいな、それってすごくドキドキするシチュエーションだと思うんです。だからそのシーンは自分でも「お~!」と胸キュンしました(笑)
― 実際にスクリーンを通して観て、改めて良いなと思ったシーンはありますか?
ラウール:備品倉庫のシーンは、2人だけの空間なのですごく好きです。界が羽花ちゃんに対して「過去のお前がいるから、今のお前がいるんだ」というところがすごく良いなと思って、自分のセリフではあるのですが、自分自身にも響いたんです。
僕も、過去のものを見ると「何だよ、これ」と思うことがあるのですが、その過去があるから今があって、今があるから未来があって…と考えると、どの瞬間もかけがえのないものだなと感じて、界、良いこと言うな~と思いました。
― 撮影前に、同じような少女漫画原作の青春映画やラブストーリーは観たのでしょうか。
ラウール:実はこれまであまり観たことがなくて、手を繋いだりハグをしたり…ということも自分の中で経験不足だったので、そういう胸キュンシーンみたいな動画を、YouTubeでひたすら観ていました。手を繋ぐのにも雰囲気や立ち姿などセンスが出るじゃないですか。でもその動画を観て吸収できたかというと、できていないです(笑)
― (笑)。そんなラウールさんが胸キュンシーンを演じている姿を見るのは、メンバーも新鮮だったと思います。
ラウール:新鮮すぎると思います。どのメンバーが演じていても新鮮だと感じると思うのですが、メンバーは僕のことをよくわかっているので、「本当に初めて!?」「ちょっと弟よ…」みたいな驚きがあると思います(笑)。恥ずかしいです。
◆ラウール、目黒蓮からの言葉に影響「お前には可愛くいてほしいな」
― 界は羽花が大事だからゆえに本音が言えないことがあると思うのですが、ラウールさん自身は大切な人に本当の気持ちを伝えられないなど、共感できる部分はありますか?
ラウール:界と僕では環境が違うので、同じ条件として考えることは難しいのですが、もし好きな人ができたら、僕はむしろその人にだけは真っ先に抱えていることを伝えたいなと思います。好きな人にだけでも伝えられていたら気持ちが楽になると思うし、好きな人には嘘偽りなく伝えたいです。
― ラウールさん自身が最近周りの人や大切な人に感謝していること、伝えたいことはありますか?
ラウール:最近だと『滝沢歌舞伎ZERO 2021』の稽古をしていて(※取材は3月下旬)、結構しんどいので、気持ちを高めるために「あと何分でできるぞ!」「今のかっこよかったな!」とメンバー同士で伝え合って、無理やりでもテンションを上げています。僕も言うし、言われるとすごく頑張れるので、感謝しています。
あとこの前、目黒(蓮)くんとジムにあるサウナに行った時にも、「ジムに全然来れてない。ジムに一年通える人って100人に4人らしいよ」と言ったら、「一年続いている人すごいじゃん。俺は続いてないよ」「でも続けたいな、って思うことはもう続いてるってことじゃない?」「それいいね!」みたいな会話になって、気持ち良くなりました。メンタルを自分で騙すことができるので、お互いそうやって他愛もないことで上げ合うんです。
― 界のように、ラウールさん自身が「この人のおかげで変わった」というようなこともあればお聞かせください。
ラウール:僕は、自分の考えを成長させていくことと、人から受ける影響をどちらも大切にしたいタイプなのですが、目黒くんはいつも良いアドバイスをくれるんです。お仕事についてはもちろん、男としての考えを教えてくれたりするので、結構影響を受けています。自分の中で“ギャンギャン”になっていた時期があったのですが、「お前には可愛くいてほしいな」とか、そういうことをストレートに言ってくれるので、僕もハッとなって、確かに“ギャンギャン”になっていたなと反省して、素直になろうと思えたきっかけになりました。
― “ギャンギャン”というのは、具体的にどういう状況ですか?
ラウール:“ギャンギャン”しちゃう時期ってあるじゃないですか。
― イライラ、というようなイメージ?
ラウール:“ギャンギャン”です(笑)。高校生特有の“ギャンギャン”しちゃう時期ですね。
― (笑)。他の言葉では言い表せられない感じですね。
ラウール:“ギャンギャン”です。
◆ラウール、撮影現場は「Snow Manに入った時の感覚を思い出した」
― (笑)。ラウールさんと目黒さんの素敵な関係性のお話をありがとうございます。『滝沢歌舞伎ZERO 2021』のお話もありましたが、舞台では稽古を重ねてのお芝居になると思うのですが、映画ではわりと瞬発力が必要になってくると思います。監督などスタッフがたくさんいる中でのお芝居の構築の仕方など、実際現場に立ってみてラウールさんが感じたことを教えてください。
ラウール:僕は今回初めてなことが多かったので、それを皆さんに汲み取っていただいてすごくありがたかったです。撮影に入る前、監督と何度かお会いして事前に準備をすることができたので、あまり気負いせず気持ちが軽くなった状態で撮影に入ることができました。今思うと、その時間はすごく貴重だったなと思います。
― 監督と話し合う中で、印象的だったことはありますか?
ラウール:シーンによっては、もっと王道でもいいんじゃないか、という話になり、自分の中で“王道とは?”と考えたのですが、会話をしていく内にそれがだんだんわかってきたような気がして、しっかりイメージすることができたので、感謝しています。
― 役者の方だと、衣装合わせの時にスイッチが入るというお話をよくお聞きするのですが、今回は金髪というわかりやすいアイコンもあったことは大きかったのでしょうか。
ラウール:そうですね。それは大きかったと思います。役に関係なく、髪色が変わると気分も変わることがあると思うのですが、今回は役作りとして金髪にしたということで、やっぱり普通に髪色を変えるよりも少し意味合いが違うというか、わかりやすいスイッチがあったので、役に入りやすかったのかなと思っています。
― 今回の共演者の方々は、ドラマや映画などキャリアを積まれている方が多いですが、その方たちと一緒にお芝居をやることで、覚醒した部分もありますか?
ラウール:間違いないです。できるだけ盗めるところは盗みたいなと思っていたので、ここまで素晴らしい共演者の方々に囲まれてできたことは、自分も頑張ろうと思えるきっかけにもなり、支えてもらったという思いが強いです。
― グループにいる時とはまた違う年下感みたいなものはありましたか?
ラウール:グループでも年下だし、この現場でも年下だったので、むしろいつもの感覚というか、Snow Manに入った時の感覚をちょっと思い出しました。龍臣くんは、子役のイメージがあると思うのですが、一番お兄ちゃんという感じでしたね。お兄ちゃん気質なのかな?すごく可愛がっていただきました。
― ラウールさんは現役高校生ですが、劇中での甘酸っぱい高校生活をどう感じましたか?最後に見どころを踏まえてお聞かせください。
ラウール:僕自身、こんなふうにキラキラとした青春を送っていない、ごく普通の高校生活なので、「うわぁすごい!」と思うし、自分とはかけ離れているものだからこそ惹かれるシーンがたくさんありました。憧れるというよりは、「素敵だな~」「いいね~!」という感じで、視聴者側としても楽しみながら撮影をしていたので、高校生から時を経た方には「懐かしいな」「自分にもこんな頃があったな」と思ってもらえると思います。
― ありがとうございました。
すっかり大人びた姿が印象的だが、話すと垣間見える天真爛漫さや純粋さが魅力のラウール。記者の質問ひとつひとつに真摯に答える傍ら、その純粋無垢な言葉の数々に現場は終始微笑ましい空気に包まれていた。現役高校生が彩るさわやかな青春ラブストーリーを、この夏劇場で体感してほしい。(modelpress編集部)
◆映画『ハニーレモンソーダ』
原作:「ハニーレモンソーダ」村田真優(集英社「りぼん」連載)2016年2月号~連載開始/既刊16巻(以降続刊)
出演:ラウール(Snow Man) 吉川愛 堀田真由 濱田龍臣 坂東龍汰 岡本夏美
監督:神徳幸治
脚本:吉川菜美
主題歌:「HELLO HELLO」Snow Man(avex trax)
企画・配給:松竹
制作:オフィスクレッシェンド
<STORY>
髪はレモン、性格はソーダな男の子。あなたに出会い、世界が変わる 本当の私が、羽ばたきはじめる――
中学時代「石」と呼ばれていじめられていた自分を変えるため、自由な高校に入学した石森羽花(吉川愛)。そこで出会ったのはレモン色の髪をした三浦界(ラウール)。実は彼こそが、その高校を選んだ理由だった。みんなの人気者で、自由奔放で、何を考えているかわからない塩対応の界だが、なぜか自らを「石森係」と呼び、世話を焼いてくれるように。距離が近づいた二人は想いを伝えあい、幸せな日々を送っていたが、実は、界には羽花に伝えられていない秘密があって…。恋や友情に悩みながらも少ずつ変わっていく界、羽花、そして大切な友人たちの青春が羽ばたきはじめる!
◆ラウールプロフィール
2003年6月27日生まれ、東京都出身。A型。小学6年生でジャニーズ事務所に入所。2019年1月17日よりSnow Manに加入。2020年1月22日、Snow ManとしてCDデビュー。同年7月9日発売の男性ファッション雑誌『MEN’S NON-NO』8月号より隔月でレギュラーモデルを務める。2021年7月9日公開の『ハニーレモンソーダ』で映画単独初主演を務める。