サウナは美容に効果的?家のお風呂との違いに衝撃

2020年2月22日

女子SPA!

 みなさん、サウナは好きですか?

 心にも体にも良いとされ、サウナ好きを“サウナー”と呼ぶなど広く知られるようになりました。

「熱いし苦しいし、そんなに良いもの?」と思う女性もいるかもしれません。でも、サウナが美容に効果的だと知ったら、それでも興味がないと言い切れますか?

 そこで今回、美容皮膚科シロノクリニック、横浜院の牧野輝美先生に取材を決行。キレイになるためのサウナやお風呂(温泉)の本当の入り方を余すことなく教えてもらい、同時に天然温泉施設「テルマー湯」さんに協力いただき、血流アップ効果の実証実験をしてみました。

◆皮膚科医直伝!サウナ浴でキレイになるための3つのポイント

 サウナによる美容効果にはどの程度期待できるのか。また、入り方に注意点はあるのか。牧野先生に話をきくと、3つのポイントが見えてきます。

●ポイント1:サウナは適度に入る!

「サウナの1番の美容効果は、血流が良くなることです。血流アップによってくすみが改善し、細胞自体が活性化。免疫力アップも期待できます。またサウナに入ることで交感神経のスイッチが強制的にONになるので、結果として自律神経が整う効果があります」(「」は牧野輝美先生。以下、同じ)

 サウナに入ることで感じられる快感を「整う」と表現しますが、物理的な効果として自律神経が整うそうです。

「しかし、美容(血流アップ)の観点からいうと、何回も繰り返して入る必要はなく、15分程度で効果はあります。また高温のドライサウナでも入りやすいミストサウナでも、血流アップ効果に違いはないので、無理しないことが大切です」

 サウナは心臓への負担もかかるため、苦しさを耐えぬくサウナ浴はむしろNGです。

●ポイント2:外も中も潤いで満たそう!

「重要なのは正しい入り方よりも、水分不足への配慮や、その後の保湿だと思っています。よく入浴後すぐに保湿しないと肌の水分量が低下すると言われますが、最新の研究では入浴後1時間位までなら、いつ保湿をしても効果は変わらないとされます。湯上がりはゆっくりボディケアをしてOKです」

 美容の大敵は体の中も外も乾くこと。ちなみに入浴後に肌が乾燥していると感じた時は、体内の水分自体が足りていないとか。20~30分毎に1回は水分を取りましょう。

●ポイント3:サウナが嫌いなら浴槽入浴でもOK!

「サウナに耐えられない方は、浴槽入浴でもOK。そもそも温泉成分には、種類に限らず肌に良い成分が入っているといわれています。また水圧によるむくみ改善も期待できますので、苦手な方は湯船を利用しましょう」

 時間はかかるものの、入浴でも血流アップ効果はあるといいます。ただし、セルライト除去が目的ならば知っておいた方がいいことも。

「セルライト除去のために温冷浴を取り入れる方もいますが、適切ではありません。お風呂の効果はあくまでも血流アップ。セルライトへの効果はありません。
 ただ、温冷浴をすると基礎代謝のさらなるアップには効果的なので、ダイエット目的の方も、無理のない範囲で取り入れてはいかがでしょう」

 目的に合わせて、お風呂にするのかサウナにするのか。はたまた水風呂を活用するのか、考えてみましょう。

◆本当にサウナは美容に効果的なのか?実験してみた

 サウナの美容効果について、血流の話を中心に教えてもらいました。ただ疑り深い筆者は思うのです。「本当に、サウナには美容の観点からお金をかける価値があるのか」と。1回2000円~3000円ほどの出費になるスーパー銭湯は、そう気軽に通える金額でもありません。

 そこで、本当にサウナの血流アップ効果があるのか実験を実行。新宿三丁目にある『テルマー湯』に協力いただき、自宅でのシャワー浴、自宅での浴槽入浴、そしてスーパー銭湯でのミストサウナ浴、それぞれ15分を堪能した後の血流量の変化を比較してみました。

◆シャワー浴と自宅浴槽入浴は、血流量にそう変化がない?

 まずは自宅でのシャワー浴と、浴槽入浴後の変化をサーモカメラの映像とともに紹介。サーモカメラは、低い温度ほど紫になり高温になるにつれ、赤<オレンジ<黄色<白と色が変化していきます。

 シャワー浴はあまり血流変化はありませんでした。また浴槽入浴での大幅な血流量のアップも感じられず。体感としては温まったなと思っていたので、残念です。

 ただがっかりするのはまだ早い! 先生いわく1日10分お風呂の湯気を浴びるだけでも、保湿によるシワ予防効果があるそうなので、無駄ではありません。

 この2つの結果を踏まえ、15分のミストサウナ浴の結果は…? ミストの室温は約50度。室内をミストが循環しているので、苦しいということはありませんが、15分後には「けっこう熱い」と感じるので、無理せず短時間を複数回にわけて楽しむことをおすすめします。

「き、気持ち悪い!!!」

 ミストサウナ浴後の画像を見た瞬間、絶句しました。血管を流れる血が温まっているのがわかります。まだら模様の血流量アップ写真は、気持ち悪さと「大丈夫なの?」という疑問が残る結果でした。

◆違いは30分後に現れた

 血流量の変化でいえば、ミストサウナ>自宅浴槽入浴>シャワー浴の3段階の変化がありましたが、これは想定の範囲内。驚く結果は、ここから30分後に起きます。今回それぞれ入浴直後に計測後、さらに30分後に血流量の変化を撮影しました。

 すると、シャワー浴と自宅入浴はほぼ同じくらい血流量が落ち着いていますが、ミストサウナ浴は、30分という時間をかけてしっかり肌自体が温まり、暖かさが保たれているのです。

 15分の自宅入浴が血流アップの観点からはあまり効果がなく、長風呂が必要という結論は残念でした。と同時に、やはり専門施設の力は素晴らしいことも実感できたので、美容アップを狙いたい方は、定期的にサウナや温泉の力を借りて美容や健康に努めてみてはいかがでしょうか。

【施設協力】
東京新宿天然温泉『テルマー湯』

【牧野輝美】
シロノクリニック横浜院長。笑顔を絶やさず、お悩みを丁寧に聞く診察に定評がある。鏡を見るのが楽しみになるような、個々の魅力を引き出す治療を提案。レーザーだけでなくスキンケアにも精通している

<取材・文/おおしまりえ>

【おおしまりえ】
水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。ブログ

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