永瀬廉、朝ドラに期待「僕の存在を…」 モテモテ漁師役は「優しさ」意識

2021年5月22日

マイナビニュース

●メンバーから激励! 西畑大吾&正門良規も祝福

アイドルグループ・King & Princeの永瀬廉が、17日にスタートしたNHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で朝ドラデビュー。24日放送の第6回より本格登場する。

本作は、“海の町”宮城県・気仙沼に生まれ育ち、“森の町”同・登米で青春を送るヒロイン・永浦百音(清原果耶)が、気象予報の仕事を通じて人々に幸せな未来を届けていく希望の物語。永瀬は、百音の同級生で才能あふれる若き漁師・及川亮を演じる。

『弱虫ペダル』(2020)での演技が評価され「第44回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞するなど、俳優としても注目が高まっている永瀬に、朝ドラ出演決定の反響、俳優業のやりがい、役作りや撮影の裏話などについてインタビュー。「僕のことを知らない方々にまで僕の存在を知ってもらえるチャンスだと思っているので、本当にありがたい機会をいただけてうれしいです」と朝ドラへの思いを語ってくれた。

――『おかえりモネ』への出演が発表された際、反響はいかがでしたか?

いつも仕事の発表はマネージャーさんとメンバーが一緒にいるときに行われるのですが、メンバーからは「マジ!? すごい!」「頑張ってね!」と言ってもらいました。あと、同期の関西ジャニーズJr. なにわ男子の(西畑)大吾とAぇ! groupの正門(良規)からもメールが来たり、一般の友達や親など、たくさんの方から「おめでとう」という反応がありました。

――西畑さんと正門さんは、朝ドラ経験があるお二人ですが、何かアドバイスなどはもらったのでしょうか。

特にそういうのはなく「楽しんで」と軽い感じで、それが心地いいなと思いました。

――朝ドラならではの反響は感じましたか?

僕のおじいちゃん、おばあちゃんからいつもよりテンション高めの声で「おめでとう」と言われた気がします。朝ドラは普通のテレビドラマよりもご年配の方も多く見ているイメージがあり、僕のことを知らない方々にまで僕の存在を知ってもらえるチャンスだと思っているので、本当にありがたい機会をいただけてうれしいです。

――最近は俳優としても存在感が増していますが、朝ドラでの演技も含めて、演じる楽しさややりがいをどのように感じていますか?

僕の知らない世界を知れることです。このお仕事をしてなかったら宮城に行く機会はほとんどなかったと思いますし、撮影の中で震災にも向き合う機会をいただきました。気仙沼の住人の一人としてお芝居の中だけでも生きられる、役の人物として生きられるという部分は、この先もずっと楽しんでいけると思っています。

――テレビドラマのやりがい、朝ドラならではのやりがいもお聞かせください。

テレビドラマ、特に朝ドラは、視聴者の方と一緒で僕自身も、今後どうなっていくのか終わりがわからない。これから亮がどういう風に変わっていくのか、どういう出来事に巻き込まれていくのか、すごく楽しみですし、健康で最後まで生きてほしいという思いもありますし、そういうワクワク感、ドキドキ感はドラマの魅力だと思います。

――撮影現場でもほかの作品と朝ドラとの違いは感じていますか?

朝ドラは毎週リハーサルがあります。リハーサルで実際に演技して、監督さんから「こうやってみて」と言われて、数日置いてから本番に臨めるのはありがたいです。あと、撮影が約1年間あり、1年間役と向き合う点も違います。そこまで向き合うことはあまりないので、朝ドラならではだと思います。

●演じる亮への共感「仕事に対する向き合い方が…」

――永瀬さんが演じる及川亮は、高校卒業後、すぐに漁師見習いとして漁船に乗り始めるという人物です。漁師という職業はなじみがないと思いますが、役作りはどうされましたか?

NHKのスタッフの方からもらった漁師についての本を読んだり、ネットで調べたり、動画を見たりして、漁師の大変さは想像以上だったので、だからこそちゃんと気合を入れて知識を入れようと思いました。

――運動神経抜群かつ気配りのできる性格のため、とにかくモテるという人物ですが、その部分は役作りしなくても大丈夫ですか!?

役作りは別にいらなかったですね~(笑)。というのは冗談で、作るというより、りょーちん(亮)の優しさからなので、監督さんと相談しながらちゃんとりょーちんを演じれば、そこは表現できると思ったので、特に意識していません。

――監督からはどんなことを言われているのでしょうか。

例えば、細かい優しさがたまに抜けていて、「りょーちんなら、百音が階段を下りるときちょっと気にかけてあげると思うんだけど、どう?」と言ってくださるときがありました。

――永瀬さん自身は、亮の魅力をどのように感じていますか?

自分がつらかったり苦しい状況でも、一番に周りのことを考えていて、自分のことよりも幼なじみの子たちが苦しんでいたらそちらに気を回す。また、百音が悩んでいたら、「どうした?」と聞かずに、百音自身がしゃべりたくなるような雰囲気を出して、しゃべりたくなったら相談しておいで、というスタンスが優しくていいな、余裕があっていいなと思いました。

――本作は現代の宮城県が舞台で、東日本大震災も描かれます。亮は、震災を経験して漁師になるという役ですが、震災に関して何か準備したことがありましたら教えてください。

実際に震災を経験した方にしかわからない苦しみが絶対にあり、経験していない僕たちの想像を絶するほどのつらさ、怖さを体験されたと思います。そこをどれだけリアルに表現するかというのは、僕もそうですが、ほかのキャストさんやスタッフさんもたくさん悩んでいたところで、いろいろな映像や写真を見て少しでも気持ちを理解できたらと思いました。

――本作において、ご自身の中で挑戦だなと思うことは?

宮城弁です。方言をしゃべる役を今までやったことがなかったので、方言でのお芝居が1つの挑戦でした。方言担当の方が発音を録音してくださって、それを聞いて覚えてしゃべるという感じでやっています。

――好きな宮城弁はありますか?

「おやじ」です。インタビュー受けるときも「おやじが…」としゃべるんですけど、勝手に「おやじ」と発言していて、相当好きなんだなと思います(笑)

――18歳という若さで亮は漁師という職業を決断します。永瀬さんも若くからアイドルという人生を決断されましたが、そういった部分で共感するところはありましたか?

若いときから仕事を決めるというのは勇気がいりますし、「本当にこれでいいのか」とたくさん考えた上での決断なので、仕事に対する向き合い方がまっすぐになるのではないかなと思います。決断したからには、アイドルとして成功したいですし、漁師だったら「ずっとこれで食っていくんや」という気持ちになる。(亮は)お父さんのようになりたいというのがモチベーションとしてあり、僕もデビューしたいという夢を持ち始めてからモチベーションがすごく上がったので、そこは共感できます。

●気仙沼ロケで人の優しさ実感「一気に宮城が好きに」

――自然豊かな気仙沼でのロケの感想をお聞かせください。

クランクインするときに初めて宮城にお邪魔したんですけど、その前日に漁師の見習いの作業を教えていただく機会があり、そのときメカジキを用意してくださいました。メカジキを食べたのが初めてだったのですごくおいしかったですし、「宮城っていいとこだな」って。初めて感じたのが人の優しさだったので、一気に宮城が好きになりました。

――宮城の方はみなさん優しかったですか?

優しかったです。待ち時間に待機する場所としてカフェをお借りしていたんですけど、コーヒーやチョコなど、「いっぱい飲んでね」「いっぱい食べてね」という感じで出してくださったり、そういう優しさに触れるのもすごくいいなと思いました。

――百音の同級生役として、恒松祐里さん、前田航基さん、高田彪我(高ははしごだか)さんも出演されていますが、同級生としての雰囲気作りはどのようにされていますか?

基本はわちゃわちゃなので、裏でもそういう感じはもちろんあり、みんなでゲームで盛り上がったり、宮城にお邪魔していたときは一緒に過ごしていました。重たいシーンでは自然とみんな口数が減り、特に「こうしよう」という話はなく、自然とそうなっていました。

――同級生キャストの中でムードメーカーはどなたですか?

三生(前田)ですね。それぞれの役のキャラと実際のキャラもわりと一緒かもしれないです。

――気象予報士の物語ですが、永瀬さんは普段、天気を意識して生活していますか?

前日にネットとかで天気や気温を調べています。僕は基本、服を前日の夜に決めるので、すごく気にしますね。「雨だ、靴どうしよう」とか。普段から見るほうだと思います。

――普段から空を見上げたり、空の写真を撮ったり、ということはありますか?

写真を撮ったり見上げたりはあまりないですが、オフの日や家にいるときは、うちは特に夕方、いい感じに日差しが入ってくれるので、音楽もテレビも消して、夕日とソファの上の僕というシチュエーションを楽しんでいるときはあります(笑)(C)NHK