2021年4月28日
オリコン
人気漫画『はたらく細胞』(清水茜)が、講談社と厚生労働省の共同企画で「新型コロナウイルス編」と「感染予防編」(描き下ろし)の2作をムービングコミック(音声や効果音入り)として世界無料配信することが明らかになった。JICA(国際協力機構)の支援を得て英語やヒンディー語に翻訳し、配信される。
体内細胞を擬人化して描く同作は、シリーズ累計500万部を超えTVアニメも放送された。ウイルスや細菌が体内に侵入した時、アレルギー反応が起こった時、ケガをした時など白血球と赤血球を中心とした体内細胞の人知れぬ活躍を描く。現在、コミックは欧米やアジアなど世界16の国や地域で出版され、アニメは約130の国や地域で配信されている。
新型コロナウイルス感染症が世界に広がり、感染者は1億人を突破したが、いまだ終息する目処は立っていない。今回のプロジェクトでは、世界中の人々に漫画を通じて新型コロナウイルス感染症への理解を深めてもらい、一人ひとりが予防することの大切さを呼びかけていく。
企画を担当した厚労省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部広報班は「新型コロナウイルス感染症防止対策に取り組んで下さっているすべての方に感謝申し上げます。一人ひとりの感染予防と声掛けが、かけがえのない暮らしと大切ないのちを守ることに繋がります。日本の文化である漫画・アニメ『はたらく細胞』を通じて、新型コロナウイルス感染症に関する正しい知識・情報が多くの人に届くことを願っています」とコメント。
今作の医療監修を担当している国立国際医療研究センター・忽那賢志氏も「新型コロナウイルス感染症はまさに100年に一度の災害ですが、100年前のスペインかぜのときと異なり、私達はメディアを通じて感染対策のための正しい情報を知ることができます。『はたらく細胞』という日本が誇る漫画を通じて、世界中の方が感染予防に関する正しい情報に触れていただけることを願っております」と呼びかけている。
ムービングコミックの配信は2022年3月末まで(日本語版は効果音やBGMのみで音声の収録なし)。