2021年3月14日
産経新聞
大阪市が新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期した今年の成人式を、テーマパークのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、同市此花区)で5月中旬にも実施する方向で最終調整していることが13日、関係者への取材で分かった。
今春で開業20年を迎えるUSJが全面協力し、市の新成人約2万5千人を無料招待する。
関係者によると、市の協力依頼に対し、USJ側が同意した。今後、正式に契約を結ぶ。開催当日は新成人に午後から入場してもらい、夕方以降は貸し切りとして開放する。新成人のアトラクション利用は無料となるという。
式典は参加申込制で実施し、USJ内の「ウォーターワールド」で開く方向で調整している。
招待にかかる必要経費はUSJ側が負担。市はUSJでの感染拡大防止に関する費用として、予備費から3500万円程度を充てる。
大阪市では1月10、11日に各区の区民ホールなどで実施予定だった式典を、新型コロナの感染拡大により延期。年度内の実施を模索していたが、感染収束が見込めず、準備期間も必要だとして見送った。4月からは一部の区で会場となるはずだった区民ホールなどがワクチン接種の会場となる予定のため、代替施設の確保が必要だった。
松井一郎市長は2月26日の記者会見で、「急遽(きゅうきょ)延期にしたので、何とか思い出に残る、ストーリーのある成人式にしてあげたい」と話していた。