2020年4月7日
文春オンライン

ジャニーズ事務所が満を持してデビューさせたばかりのアイドルグループ「Snow Man」のリーダー・岩本照(ひかる・26)への活動自粛に芸能界では激震が走った。
岩本は「FRIDAY」(4月10日号)で未成年女性とラブホテルで飲酒した疑惑を報じられた。同誌によれば、岩本は2017年11月の深夜、男性の友人4人とともに、東京のラブホテルに女性5人を集めて酒宴を開いた。女性3人は未成年であることを伝えたが、岩本は「あ、そうなんだ」くらいの反応で飲酒を止めず、自身は大量の酒を飲んでいたという。
ジャニーズの新星に下った厳罰
これを受けて3月30日、ジャニーズ事務所は「所属タレントとしてふさわしくない行動である」とし、一定期間、芸能活動を自粛させることを発表したのだ。
「30日に生放送された音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)には、岩本以外の8人のメンバーが出演し、岩本に代わって謝罪をしました。さらに、女性ファッション誌『MORE』(集英社)のウェブサイトでは、4月27日発売号に掲載予定だったSnow Manのインタビューについて『諸事情により掲載を取りやめることとなりました』とアナウンスしています」(芸能プロ関係者)
Snow Manは今年1月22日にデビューをしたばかりのジャニーズの新星だ。ジャニーズJr.をプロデュースするジャニーズ事務所の関連会社「ジャニーズアイランド」の滝沢秀明社長(38)が、芸能界を引退しプロデュース業に専念した最初のデビュータレントである。事務所内のライバルグループ「SixTONES」と共に2組同時のデビューとなった。
「Snow Manは、滝沢社長が特に目をかけていたグループです。2010年に始まった舞台『滝沢歌舞伎』に初期から出演し続け、滝沢社長がタレントを引退してからは主演を務めています。滝沢社長は”育ての親”も同然で、特に岩本への思い入れは強かった。もともと岩本はジャニーズJr.の中では年齢も高く、デビューのタイミングを逸してしまっていた存在でした。故ジャニー喜多川さんも、デビューさせるつもりはなかったようです。滝沢社長がいなければ、岩本のデビューはあり得ませんでした。だからこそ、今回の不祥事のダメージは大きいのです。
先にデビューが決まっていたSixTONESと“同時デビュー”に漕ぎ着けたのも、滝沢社長の“ゴリ押し”だったと言われています。あまりの手厚い扱いにファンの間では、デビューのタイミングをめぐる“時系列問題”まで話題になっていました」(芸能関係者)
デビューはビジネスとしても大成功。Snow ManとSixTONESの両方の曲が入った、ジャケットデザインの違う複数のシングルCDを発売し、2月3日付のオリコン・シングルランキングで、それらを合わせて初週132.8万枚の売り上げを記録している。
“ゴリ押し”から大躍進を遂げたSnow Man
「一部では『(2組の)合算記録はズルいんじゃないか』という声もありますが、何がなんでも売るという姿勢で結果を出した滝沢社長の作戦勝ちだと評価する人も多い。一時はデビューすらできないだろうと思われたSnow Manは、今ではバラエティ番組にもひっぱりだこ。大躍進ですよ」(レコード会社関係者)
順風満帆だったSnow Manに垂れ込めた岩本スキャンダルの暗雲。「ジャニーズ事務所の関係者は『デビュー前の2017年11月のこと』だと言い訳をしています」(スポーツ紙記者)というが、何より、活動自粛という厳しい処分に、ジャニーズJr.の間には少なからず動揺が走っているという。
「滝沢体制では不祥事を起こせば必ず処分される。その“恐怖政治”がJr.の脳裏に焼き付いています。2019年9月には、ベッド写真が流出したHiHi Jetsの橋本涼くん(19)と作間龍斗くん(17)が活動自粛処分に、元MADEの秋山大河くん(28)にいたっては、神田沙也加さん(33)との不倫交際が報じられ退所にまで追い込まれた。そして今回の岩本くんの活動自粛。一部のJr.は『俺らも何かあったら、こうなるぞ』とビビりまくってます。今までのジャニーズ事務所は所属タレントのプライベートの問題に甘かったけれど、今のJr.たちは社長の”強権発動”に恐れおののいているんです」(ジャニーズJr.関係者)
一方で、一番の子飼いだった岩本への処分もきっちり下した滝沢社長の公明正大な方針に、一部のジャニーズJr.からは称賛の声も上がっている。
「滝沢くんは『信頼できる』『公平だ』という声も多いのです。一部のJr.だけでなく、みんなに仕事を回してくれることも大きい。半年も仕事がないというのが当たり前だったJr.の子にも仕事を与え、長期的に仕事がないということが目に見えて減った。ユニットに所属していないJr.でも、先輩のバックダンサーとしてのスケジュールが入っている。不安を抱えないよう、“目配り気配り”が行き届いているんです。
Snow ManやSixTONESに先を越された同世代グループの『Travis Japan』にも単独コンサートをさせています。こうしてJr.全体の露出が増え、今まで嵐などデビュー組ジャニーズグループのファンだった人がJr.のファンになるケースも多くなりました。ここに来て、ファンの新陳代謝が活発になっているんです。アイランドは社内の雰囲気もよく、『アイランドに行きたい』と話す本社スタッフもいるほどです」(ジャニーズ事務所関係者)
信賞必罰をもって組織統制をはかる滝沢社長。そして滝沢社長の目は、事務所の外側にも向いていた。それが元KAT-TUNの赤西仁(35)の「ジャニーズカウントダウンコンサート」出演構想だ。別の事務所関係者が明かす。
滝沢社長が構想した“辞めジャニ出演計画”
「2019年12月31日に東京ドームで行われた毎年恒例の『ジャニーズカウントダウンコンサート』。実はジャニーズタレントの1年の集大成とも言えるこのイベントに、元KAT-TUNの赤西を出演させるという構想があったんです。
滝沢社長はタレント時代、Jr.ら後輩はもちろん、同世代からも慕われていました。赤西や元関ジャニ∞の錦戸亮(35)らともよく飲んでいた。当時の滝沢のあだ名は『総長』でしたから(笑)。若い頃からの関係もあって、滝沢社長は赤西ら“辞めジャニ”のことが今でも気になるようです。『ジャニーズカウントダウンコンサート』が終わった年始に、赤西を出演させたかったと周囲に話していました」
滝沢社長は以前にも、森進一と森昌子の息子であるロックバンド「ONE OK ROCK」のボーカル・Taka(31)に、SixTONESの楽曲制作の依頼を企画していたという。Takaは2003年に「NEWS」としてデビューした”辞めジャニ”の1人だ。
「滝沢社長はYouTubeで“世界デビュー”したSixTONESに、グローバルな活動をさせたいと思っている。それで白羽の矢を立てたのが、今や世界的ロックバンドとなったワンオクのTakaさんでした。ただ、Takaさんはあまり乗り気ではなかったようで、滝沢社長から依頼を受けた場では同調しながらも、言葉を濁していた。そして後日、正式に断ったようです。結局SixTONESのデビュー曲はX JAPANのYOSHIKI(54)が提供し、“辞めジャニ”との雪解けは実現しませんでした」(同前)
滝沢は以前から「(ジャニーズ幹部やテレビ業界への)忖度をなくしたい」と話していたという。
「滝沢くんは、ジャニーズ事務所を辞めてしまうと、一切事務所の所属タレントと関われなくなってしまうという風潮がイヤなんです。『忖度をなくしたい』と話していたこともあります。そもそもワンオクのTakaさんや赤西くんへ声をかけること自体は悪いことではありませんから。滝沢くん本人もそう思っているでしょう。
滝沢くんは、芽が出ずにジャニーズ事務所を辞めて行った後輩に対して、“辞めたやつ”というレッテルを貼ることもありません。『何かあったら話くらいは聞くからな』と送り出し、連絡を取っている“辞めジャニ”の後輩もいるほどです」(ジャニーズJr.関係者)
滝沢社長の発言について、ジャニーズ事務所に事実確認を求めたが、期日までに回答はなかった。
理想を追求する滝沢体制だが、長期化すれば権力は腐敗するというのが世の常だ。滝沢社長はタレントを私物化をすることなく、”辞めジャニ”との共演を実現させることはできるか。タッキー&翼が歌ったような「夢物語」が成就するかどうかは、その手腕にかかっている。
(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))