2020年2月21日
オリコン
タレントの中居正広(47)が21日、都内で記者会見を行い、所属しているジャニーズ事務所から3月いっぱいで退所することを発表した。中居は一昨日、父の命日となる19日に会社『のんびりな会』を設立。しばらくの間はジャニーズ事務所のマネージャーを窓口にしつつも「社員も誰もいない。マネージャーさんもいない。基本は一人で出て、どこの傘下に入ることもまったくない。全く一人です」と完全独立と明言した。現在のレギュラー番組は、4月以降も現段階では継続する。
退社を検討し始めたのは昨年の5、6月だったそうで「明日にでも、辞めてこの会社以外でやりたいということでもなかった」としつつも、ジャニー喜多川さんの死去や他の所属タレントの脱退や退社によって「これずっとタイミング見てたらやめられないなと…。解散して丸三年、このタイミング。ジャニーズ事務所にいながら、会社を作ってから準備ができてからと、延ばし延ばしになりこのタイミングになりました」と説明した。
2016年のSMAP解散の際にも退社は視野にあったが、SMAPメンバーでは草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾が退社し、木村と中居が残留する形になった。「残ることが会社にとっても(退社した)3人にとっても…と思って残ったんだと思います。その決断がミスだったのか、判断能力が低下してたのか…。でも自分で決めたこと。その決断は3年間どうだったのか考える期間だった」と振り返った。
SMAP解散後は「僕自身ものんびりする時間で、そのなかで30年弱やってましたから燃え尽きじゃないですけど、一段落。次のステップに進むにあたってどのような形がいいのか」と模索していたと告白。「20、30代のようなギラギラした感じが、いつ湧き出てくるものなのか考えていたら、時間が経てば自然に出てくると思ってたんですけど、1週間、10日、1ヶ月、半年経っても、意欲というか、よし次というような感じにならなかった」と振り返った。
そして「1年経って2年経ったときに、そろそろ考えないといけないな、と。環境が変われば(意欲が)湧き出てくるのでは」と退社を決断。「湧き出たとしても1人で辞めるわけですから、やる気があってもできないかもしれない。今までお世話になった会社を辞めてでも環境を変えなければいけない」と背水の陣であることを明かした。
中居は1986年14歳のときからジャニーズ事務所に所属。1988年の結成から、2016年末の解散まで国民的人気を博したSMAPのリーダーを務め、司会・タレント業としてバラエティー番組などでも活躍してきた。現在も『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)などテレビレギュラーは5本、ラジオレギュラーが『中居正広 ON&ON AIR』(ニッポン放送)1本を抱えている。
これに関しては「3月で終わる番組はない。4月以降も引き続き、やらせてもらいたい」と明言。一方で「でも今後番組がなくなることもありますし、『中居さん、やろう』と言ってくれる人がいなくなるかもしれない」と、ジャニーズ事務所所属有無に関わらず、番組の存続はハンドリングできないことを強調した。
今後の新たな仕事の展開には「やりたいこととか、自分の描いている理想もない。理想があれば努力もするし、不安もあるんでしょうけど、理想の形を全く描いてないので、なにもわからない。ホームページ?ブログみたいなやつですか?ホームページは作った方がいいんじゃないかって、友達が言ってました」と未定の状況。「ツイッターとホームページは違いますよね?それを教えてもらえるような方には協力してもらおうかな」と苦笑した。
約2時間に及ぶ会見は中居が記者を出迎える形で始まり、進行も自らが担当。時々「何時までやるの?」と時計を確認しつつも、「1媒体質問5問まで」という寛大な姿勢で丁寧に回答した。最後は「じゃあ、帰りますね」と席を立ち「3月を持ちまして退社し、独立という形になります。今後、どういう活動をしていくかわからないですけど、今後はのんびりとしていきたいと思います。時には甘く、時には甘くで見守っていただきたいです」と呼びかけた。そんな中居の真摯な対応に自然と湧き上がる報道陣の拍手のなか、会場を後にした。